四
飛行機が
雲の下を流れてゆく音
オフィスの硝子窓に
ぶつかった鳥が落ちた
空は青から
白の混じった群青へ
夜がはじまる。
愛しいひとを待つ車の中で
溶けてゆくアイスクリーム
汚れた硝子の向こうで
いつの間にやら陽が落ちた
記憶の中
照りつけるような日差しが
昨日の一部になってゆく。
分かり合えなかったひと。
友達のふりをやめたひと。
気に入らないのなら
最初からそう言えばいい。
無理をした甲斐が
一体どこにあった。
狭い車の中で
広がる貴方の寝息と鼓動
オレンジ色の街灯の明かりが
私たちの目を刺した
風が既に冷たくて
今日の余り物みたいな時間が
みるみると冷えてゆく
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