日は暮れてかへり路遠しつづみ草

【読み】

 ひはくれてかへりぢとほしつづみぐさ


【季語】

 つづみ草(春)


【語釈】

 つづみ草――たんぽぽの異名。


【大意】

 日が暮れてもまだはるかに遠い家路に、たんぽぽの花が咲いていることである。


【附記】

「史記」伍子胥伝に由来するという「日暮れて道遠し」に拠った。ところで、(鼓草)は(堤草)のまちがいではないのかと思う。


【例歌】

 春の野に霞たなびきうら悲しこの夕影にうぐひす鳴くも 大伴家持

 我がやどのい笹群竹吹く風の音のかそけきこの夕かも 同


【例句】

 春風や堤長うして家遠し 蕪村

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