五月闇しのびいりけりむねのうち
【季語】
五月闇(夏)
【語釈】
「五月闇」は、梅雨のころのうっそうとした暗さ。
「むねのうち」は、「胸の裡」と「棟の内」とをかける。
【大意】
梅雨時の闇が屋内にしのびこんでくるとともにこの胸のうちに巣くうのであった。
【補説】
雨の多いつゆどきはだれしも憂鬱になりやすいのではないか。
【参考句】
五月闇蓑に火のつく鵜舟かな 許六
二三日蚊屋のにほひや五月闇
しら紙にしむ心地せり五月闇
はらはらと椎の雫や五月闇 村上鬼城
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