大雪や仏の大慈隠るほど
〔季語〕
大雪(冬)
〔語釈〕
「大悲」は衆生の苦しみを救う仏・菩薩の大きな慈悲。
「
〔大意〕
仏の大いなる慈悲の心が世に隠れてしまうほどの大雪だなあ。
〔解説〕
大雪が降って地蔵が隠れてしまい、それがために仏の慈悲の心が世に現われなくなるばかりだという趣旨。たわいのない軽口か、或いは。地蔵は菩薩であって仏ではない気がするが仏教徒の信仰の対象であるから近しいものかと思った。
「笠地蔵」の影響があるかと思う。
なお、「
〔参考句〕
春雨や小磯の小貝ぬるゝほど 蕪村
しら露やさつ男の胸毛ぬるゝほど 同
大雪や印の竿を鳴く烏 一茶
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