Transparent White
Illu
白との出会い
いつからだろう。君を目で追うようになったのは。
ぱっちりとした目にはガラス玉のように透き通った瞳。新雪のように白く透き通った肌、なんていうのは使い古された表現だろうか。
彼女、
春、新しい環境に心を躍らせ…るわけもなく、入学した都内の大学。数週間がたって分かったが、大学というのは新入生に友達を作ることを押し付けてくるみたいだ。各部活やサークルによる新入生歓迎会、オリエンテーション、其の他諸々。
特に語学の時間は意図が透けて見えまくっていた。成績順で勝手にクラスが分けられたらあとはそいつらと一年間一緒。心理学の講義で聞いたが人間というのは同じ時間を共にすると自然と仲良くなるもんらしい。
そこに彼女、宮藤美穂はいたのである。若干緊張しながら語学の教室に入って、教室を見回して、有象無象の中では彼女しか目に留まらなかった。江島さんの席は教室の左前。俺の席は教室の中列後ろ。一年間の授業では彼女の方ばかりを見ていたけれど、特に印象に残ったのは彼女を右斜め後ろから見た時の美しい横顔だった。
Transparent White Illu @illu-neru
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