#2

教室にもいづらくなっって、

1人で廊下にうずくまって泣いていると



わしゃわしゃ、



不器用だけど暖かいその手は

とっても優しくて少しだけ胸が軽くなる気がした。



「そんなに辛いなら俺のとこくるか?」



「、、、え?」



「俺、かなのこと好きだよ。中村みたいに、辛い思いもさせん。こんなところで1人で泣かす様なことも絶対せん、たいせつにする。」



「でも、、、」



「ほら、迷うって事はどっかで中村の事諦めきれんって事やろ?かな、あいつのこと信じてやって。」



止まりかけた涙がまた

頰をつたい溢れ出した。



「ただ、」



言葉を濁す菊池。



「俺はかながあいつのこと好きなら無理矢理別れさせる様な事はしない。けど、俺はなにがあってもかなを幸せにする。だからちゃんと考えてて。」




そう言って立ち上がり

去り際に、「2人で話しする様、それとなく言っとくから。」そう言って教室に戻って行った。


人の優しさが、好意が

こんなにも心を軽くしてくれるなんて。


溢れる涙を堪え

教室に戻る菊池の後を追った。

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