第3話 小説『猫鳴り』(沼田まほかる氏著、双葉文庫)レビュー

 え~読んでいる方が居られましたらいい加減飽きてきたと思いますが、今回もレビューです。

 実を言うと、この本は前からレビューを書いてみたかったので。


 この小説は、特にすごい所はありません。

 ただ猫が拾われて、世話されて、年老いて死んでいく……それだけです。

 3部構成で第2部は少し話がそれますが、特に派手な展開はありません。


 それなのに、印象に残るのです。


 訳が分からないと思いますが、本当です。

 猫を通して描かれる作者の死生観が押しつけがましくなく、すっと入ってくる感じです。

 特に第3部は年老いた猫と同じく年老いた飼い主との生活が、どこか微笑ましくもありどこか哀れでもあります。


 生きる、老いる、死ぬ、ということについて考えさせられる一冊です。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る