第4話 7月14日。今日はイマイチ……。

 今日はイマイチな日だった。


 朝起きてみて「ああ、しんどいな……」という全身に鉛をぶら下げているような感覚はあったのだが、顔を洗って朝食を摂れば随分マシになったと思っていた。


 具体的にイマイチというのは、何もトラブルがあったわけではない。


 自分がやりたいことに対して、それが『出来ない』という意識を強く感じてしまったせいで心が大きく疲弊してしまった。


 単に体調が悪かったと言えばそれまでかも知れないが、事業所に通っても他人に、何より自分自身にかなりの苛立ちを感じて気が滅入るばかりだった。


 孤独というのは一見悪いことや辛いことのように思えるが、時にはそれが必要な場合があるのだな……。


 そんな重く、ぼんやりした頭を抱えながら、絵の技術的な上達を目指そうと、ややシステマティックな印象を受ける絵描き講座のサイトで勉強していたが、あっという間に心が折れた。


 難しい。


 難しいと言うか、覚えることや計算することが多くてキャパシティを超えていた。


 僕はやりたいことがあっても、それに必要なことが『出来ない』と意識してしまうと人一倍落ち込む。きっと結果に拘ったり、それまでの自分への不信感から来たりするのだろう。


 つい昨日も、母が長年の悩み……恐らく僕と同じで自己への不信感や肯定感の弱さから鬱思考に陥り気味だった。


 情況や年代、能力が違っても親子という事か。性格がところどころよく似ている。


 昔は外見も性格も父寄りだと思っていたが、今は姿こそ父に似ているが、性格とか精神的な特徴は母に似ている。心配症で小心者。リスクを恐れ、保守的である。


 ともかく。


 今の自分は余裕が無い。余裕が無ければ、時間をかければ出来るかもしれないことも出来ないものだ。今日はここまでにして、休日にしっかりリフレッシュしよう……これ以上書くとただの愚痴だけになってしまう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る