第3話 真っ黒歴史
俺は自慢じゃないが運動も勉強も出来ない上に友達と呼べるやつも一人もいない学園カースト最下層だった。
中二の頃には遂に親にも見放され、いつしか教室の隅に生えているカビみたいな存在になっていた。
高校生になって、高校デビューしてみたが、相も変わらずカビはカビのままだった。(それでも、学校だけは通っていたこのメンタルだけは誰かに誉めて欲しいものだ。)
これが俺黒野咲の人生。人生を一冊のノートとすると、『綺麗に真っ黒に塗られているページだらけで途中から破り捨てられている』といったところか。
まぁ、俺らしくていいノートか。
ところがどっこい、どうやら、俺のノートは二冊在るらしい。しかも、破ることができないように頑丈なやつが。
なんで二冊も持ってるのかねー。俺は。
俺はただただ、そのノートを埋めることを今はまだ考えていた。その考えがすぐに覆ることを知るはめになると知らずに。
こうして俺のこの理不尽な世界の幕は上がったのだった。
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