第160話 クッション

 チョビさん、気づけばクッションで丸まっていた。

 クロさんも、そのクッションの上で眠るのが好きだ。

 少しだけ日が差していたのだろう、今日はソコで眠ろうと思ったらしい。

 ところが、風が強く、気温はさほど上がらない。

 僕が目覚めて目が合うと

『ニート…ダメかもしれない』

 とひと鳴きするチョビさん。

「おいで」

 と毛布をまくるのだが、ウロウロとベッドの上で悩んでいる。

 温かい布団に入るか、お気に入りのクッションで眠るか…。


 チョビさん、とりあえずもう一度クッションで眠ることを選んだ。

 丸まって眠ろうと目を閉じるのだが、どうにも寒いようだ。

『ニート…ちょっと撫でて』

 結局、クッションの横に僕を呼んで、膝の上で眠る。

 布団に入ってくれないかなチョビさん。

 僕が眠れないんだけど。

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