第159話 風に怯える

『ニーーーートーーーー』

 目が覚めると、とりあえず僕の部屋へ走ってくるチョビさん。

 パソコンの上に座り、しばらく何事か考える。

 飽きると布団に潜り込んで眠る。


 この日は風の強い日で、家が揺れ、外は風が大きな音をたてていた。

 クロさんがソソソソソッと部屋に入ってきた。

 目が合うとビクッとなって僕を見返す。

『ニート…大変な天気だな…』

 しばらく厄介になるよ。

 ベッドの下へ潜り込むクロさん。

 気配を消してジッとしているのだ。


 チョビさんはホケーッと眠っている。

 一緒に眠ればいいのに、そう思うのだが、クロさんは眠っていない。

 目を見開いて、ジッとしているのだ。


 早く暖かくなって、腹を出して眠れるといいねクロさん。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る