第149話 日差しと、雪と…

 何日かぶりに晴れた。

 部屋にいれば暖房が要らないくらいに暖かな日が差す午後。

 クロさんが動き出す。

 サンルームから差す陽だまりにお気に入りのクッションを2枚重ねておく。

 ノソッと部屋に入ってきてクッションにボフッと寝転がり丸まって眠る。

 大きなアクビ、ムニャッと目を細めて僕を見ている。

『ニート、やはり太陽が一番だな』

「そうだね」


 屋根の雪を丸めてクロさんの前に置いてみる。

『ニート、俺は知っている…これは冷たいものだ』

「そうだね」

 チロッと舌を出して舐めるクロさん

『ニート、コレも悪くないな』


 クロさんは水にこだわる猫なのだ。

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