第150話 探す

 チョビさんは目が覚めると僕を探す。

 部屋の前で鳴き、ベッドに飛び乗り、布団へ潜り込む。

 最近は僕の左側がお気にいりのようだ。


 身動きが取れないから眠りは浅く身体は痛い。

 目を開けると、顔の前にチョビさんがいる。


 たまに前足を僕の顔の上にテンッと乗せてゆっくり爪を立てる。


 明け方から眠る生活。


 少しずつ壊れていくような日々の中で、変わらない時間がある。

 チョビさん、クロさんを見ていると、こんな僕でも、もう少しだけ…後1日だけ…明日の朝まで…と願ってしまう。


 そんな自分が酷く醜く思える。

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