第123話 だから冬なんだよ

 晴れた。

 3日ほど雪が降ったり凍ったり、深夜のバイトがツラかった…。

 今日は晴れた。

 屋根の雪が溶け出すお昼。

『ニートー、ニートー、あったかいよー外行けるよー』

 チョビさんが部屋に走ってくる。

 僕の身体の上に乗り、窓を眺める。

『ニートー、ニートー』

 と鳴き喚くので、とりあえず外へ出してみる。

 恐る恐る、雪の上を歩くチョビさん。

 シャクッ…シャクッ…と進んでいく。

 愉しいのだろうか?


 クルリと向きを変えて戻ってきた。

『ニート…抱っこ…』

 ほらね…日が出ていても、外は寒いんだよ…。

 部屋に戻って、窓からじっと外を眺めるチョビさん。


 暖かくなったので、ノラさんはどこかに出かけたようだ。

 また寒くなったら戻ってくるよ。きっと。

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