第110話 毛づくろい

 チョビさんの毛づくろいをクロさんがする。

 珍しいことだ。

 チョビさんもクロさんの毛づくろいをする。

 珍しく仲がいい。


 夏より冬の方が仲がいいのは寒いからだと思う。

 ついでとばかりに、クロさんが僕の髪の毛を舐める。

「まぁ…親切心だと信じたい…」


 だけど…すぐにどちらかが嫌になる。

 今回はクロさんが飽きたようだ。

 チョビさんがクロさんにチョッカイをだして…ケンカになる。


 そして…走り回ったあげくに…チョビさんベッドで吐く…。

 食べ過ぎて…毛づくろいして…まぁしょうがない…。


『ニートー!! 早く片付けて!! 』

 ベッドの上で布団をブチブチ引っ掻きまくる。

 さっきまでの平和が嘘のような生臭さ…。

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