第4話 合宿所への癒しは焼き芋だった。

 合宿所へ帰るころは、ガス抜き大会がはじまった。

 まず、リブからプーウと音が聞こえた。今度はマリコのボーアという音が続いた。部屋は賑やかになった。屁のした後の気持良さは何とも言えなかった。キツイ練習で疲労感が残り、緊張からの解放により、お腹が張っているので、屁をした緊張感からの解放は格別だった。屁友である2人は誰の気兼ねもなく。自由にお互いの音を楽しみながらのリクレーションは安上がりだった。

 リブは上品にプーアと音を立てるとマリコはボーアと返す音でリズムがあった。合唱の後には笑いがあった。下着姿の2人の乙女は屁の合唱や輪唱を楽しんでいた。本人同士はサッカーのコンビなので、照れることもなく自然だった。戯れのジャレツキアイであって、誰にも見せられないモノだった。リブは長い脚の根元には締まった丘が2つ並んでいた。その奥の方から可愛らしい音が聞こえてきていた。男子禁制なので何の心配もいらない状態だったので、開放感は普通ではなかった。ベットの上でお尻を突き出したっご両人の姿は可愛らしかった。

「プーア! リブ遣ったわね」

「ボーア! マリコこそ!」

「ガス抜きの儀式が始まった」

「臭くないわね」

「音が大きい割には」

「運動量で、血液の流れがいいから、消化しちゃうのね」

「そう、消化は激しいわ」

「リブのは可愛らしい音」

「マリコのは、大きい音ね」

「私、サツマイモを食べ馴れているからね」

「マリコのはヘッディングのように、独特ね」

「そうお!」

「逞しい音ね」

「そうかしらねぇ」

「4つの丘はガス山になって噴火し続けていた。

 男の人には魅力ある光景だったが、彼女たちは何のためらいもなかった。笑い声に紛れて屁の輪唱は続いていた。「プーア!」「ボーア!」

 リブはネットのような白の網タイツに着替えた。マリコはゴールのような黒いタイツに着替えた。屁の演奏の続きを遣ろうとしていた。これで、球があればサッカーゲームになってしまう。オリーブ油を身体に塗って光らせると逞しい4つの突出した丘が出来上がった。男子禁制が勿体ないようなシーンだった。オリーブ油を塗りっこすると2人は気持が良くなってきた。更に、屁の合奏がはじまった。腹一杯であり、2人だけでは勿体ない姿に2人は興奮していた。レズまがいの行為をはじめたが、スポーツ選手としての清潔で元気のある自然の行為だった。

「ボーア! ボア」

「プーア!プア」

 ゴールに突き刺さる球のように激しく擦った。堪らなくなったリブは声を上げた。

「ハアー! ハアー」

「いい気持!」

 無言のマリコは自慰をはじめていた。

 股の大きな足の長い姿体は妖艶だった。

「ボーア! ボア」

「ブブーッ!」

 日に焼けた姿体にパンツ部分だけが白く。異様な感じの4つの山があった。

「リブの山は白いのね」

「あんた! マリコだってそうじゃないの」

「太陽に当たらない部分は白いのよね」

「そうでしょ!水着でもそうでしょ」

「そうだわね」

 ノーブラの2人のバストは締まっていて、若さを表していた。

「バアー!ボア」

「凄い音ね」

「バーアブア」

「可愛らしい音ね」

「プーアプアブァー」

 あまりにもガスが出るので、基から断たないとダメだと思い浣腸をすることにした。馴れたもので、リブは子供用のイチジク浣腸を常備薬としていた。ピンクのパッケージに赤ちゃんマークが付いているデザインだった。上層部にはパンダの赤ちゃんのべんぴにも、うんちポン! というコピーだった。普通の大きさだよ効き過ぎるために赤ちゃん用のが丁度良かった。リブはマリコの許可するまで我慢に我慢を重ねていた。出るのを抑えていた。

「マリコまだ! まだなの?」

「我慢するのよ!我慢を……」

「待てないわ!」

「苦しくて! 苦しくて」

「ウーン! ウーン」

 とうなり声を上げて我慢していた。額には脂汗をかきながら我慢には我慢を重ねていたのだった。遂に、トイレに走り込んだ。

 リブの気持のよさそうな顔を見て、マリコは自分の菊座に子供の浣腸を挿入した。我慢に我慢したマリコもトイレに駆け込んで、その後にシャワー室に駆け込んだ。2人のスッキリとした顔が並んでいた。

「アア! 気持良かった」

リブもマリコも本音を吐いた。皺を刻んでいた顔が笑顔に変わり、お互いに爆笑した。

「バッカね!」

「バッカ見たい」

 試合のビデオを見る目は普段の顔に返っていた。

「そこ! そこよ」

「いい! グッドタイミングね」

「今、蹴らなければね」

「楽しさの後で楽しさがあるのね」

「そうかもね」

「サッカー人生、最高よ!」

「遊びも大切ね」

「そうだけど、酷過ぎたわね」

「彼氏には見せられないわね」

「勿論よ!」 


「日本の選手はヘッドの攻撃は少ないわね。

「結構、オーソドックスの攻めが多いのよね」

「みんな小柄だから、バスでボースを廻しながらスピードで勝負するのね」

「それ以外攻めは少ないわよね」

「マリコのようなヘッドは貴重よね」

「アリガトウ!」

「スピードとスタミナが付けば最高よ!」

「リブのシュートもアメリカ選手並みでしょ」

「そうかな?」

「ボールを独り占めしなければベストね」

「どうしてもパスをしないのよね」

「自分だけで攻撃しようとして、他の選手のことを忘れてしまうのよね」

「そうだけど、素早く判断して、パスの相手を早く見つけなければね」

「自分の流れで試合を遣っちゃうのよね」

「そうだけれどさ。国際的な選手はミスも少ないからね」

「その少ないスキを見てシュートをしなければならないのよね」

「この映像は相手のペースだものね」

「そう!イケイケ」

「良い。良い。それ行け!」

「シュート! 惜しいわね」

「ポールにあたちゃうからね。ポールが邪魔だよね」

「もっと、冷静に蹴らなければね」

「少し、間を置くのよね!」

「そうそう! いいぞ! シュート!」

「ボールが上に直ぐに、行っちゃうわね」

「ボールの上を蹴らなければね」

「下過ぎるから上がっちゃうのよね」

「もっと、フェイントをかけなければね」

「上手く、ボールを処理しなければね」

「そうね。ボールをもっと、廻さなければね」

「そう! 球を持ちすぎよね」

「いいチャンスなのにね」

「今だ! 蹴れ蹴れ蹴れ!」

 マリコとリブは自分が試合をしてるみたいに絶唱した。

「ゴール! ゴール」

「ナイス! シュート」

「合わせるのも必要ね!」

「スピードが出るからね!」

「あの球にはキーパーは防げないのよね」

「沢選手の合わせは天下一品ね」

「スピードがあって相手は防ぎきれないのよね」

「沢さんは男勝りよね」

「感とスピードがあるのよね」

「力強いし、居る場所も参考になるのよね」

「太腿の筋肉は男性並みだよね」

「さすが、アメリカのプロ選手だったからね」

「マリコの携帯、エーユーなの?」

「違うわよ!」

「それって、中学生の隠語じゃないの?」

「良くご存じね」

「私のはこどもよ!」

「ドコモのこtでしょ」

「アタリ!」

「良く解ったじゃないの?」

「感よね」


 映像に話題は戻っていた。

「スタミナがあるわね」

「そうね。一流の選手はスタミナが違うもんね」

「気力もあるしね」

「当り負けないわよね」

「外国の選手にだってね」

「そうね。海外組が多くなってきたからね」

「パスも早いよね」

「走ってるよりも早く感じるものね」

「球を受ける位置もいいのよね」

「それは素晴らしいわね」

「みんな頭を使っているものね」

「全体で勝負してるしさ」

「チームワークは抜群ね」

「勝ちに行っているもんね」

「後半は攻めまくるものね」

「粘り強いわね」

「ビデオ学習が終わると今度は筋トレね」

「足を上げる訓練も大変ね」

「マリコの首回りも太くなったわね」

「リブの太腿も太くなってガッチリしてきたわね」

「あんまり無駄なとことに筋肉を付けるのも良くないわね」

「それもそうよ」

「蹴る筋肉は全然違うんだからね」

「そうよね。実際にボールを蹴った方がいいわよね」

「ランニングが基本ね」

「そうね……」

 2人はボールを持って練習グランドへ向かった。

 軽めのストレッチとランニングをしてから、パスの練習をしていた。

 マリコにリブはボールを手で上げてやって、ヘディングの練習を繰り返した。

 リブはシュートの練習をゴール目掛けて繰り返していた。マリコがキーパーになってボールを止めようとhしたが、強力過ぎて止められなかった。

 ゴールの旅に「ナイス! ショット」の声が木霊した。

 リブはマリコの掛け声に応えて成長していった。

 玉のような汗が垂れ落ちてきた。構わず、打ち込んでいた。

 ランニングではびしょ濡れになってしまいバストの先が透けて見えた。

 リブとマリコはお互いに気にはしていなかった。

 声だけは大きく勢いがあった。

 モヤモヤを吹き飛ばすサッカーへの集中は続いた。

 2人の上達のスピードは凄かった。

 男子禁制の練習場では自由を謳歌していた。

 ボールに集中できる環境だった。

「ヘーイ! 行くわよ!」

「マダ! マダ」

「いいタマ! ナイス・しょっと!」

 2人の声は響き渡っていた。

 肉体と肉体とのぶつかり合いは激しかった。

 紺碧の空に飛行機雲が、真っ白な線を描いていた。自然の大地の中での伸び伸びとしたプレーする悦びに慕っている2人だった。こんな恵まれた環境の中で花が咲かないわけがなかった。日々の生活の充実と共に、サッカーに対する成長は著しかった。キツイ練習も若さで吹っ飛ばしていた。心に張りのある安定した生活に感謝して、神にお祈りをした。日本では当時はプロサッカーはなく。アメリカ、イギリス、中国などは、既に、プロサッカーリーグがあった。日本においてもプロサッカーは即急に誕生させなければならない。(現在はなでしこリーグはあるが)当時はまだなく。これからのスポーツだった。女子ソフトボールにも負けていた。アテネオリンピックでは金メタルを上野選手を中心にして、既に、頂点に達していた。ワールド・サッカーやオリンピックゲームに勝ってこそメジャーになるスポーツチャンスだった。せかいに通用するメジャースポーツになるには、金メタルを取る以外に道はなかった。そのような意味からも若手の成長が待たれるのであった。アメリカ、ヨーロッパはすでに強豪であった。これらのチームを撃破するにはニューフェースが必要だった。クラブチームや企業ののスポーツ選手だけでは勝利は覚束ない。どうしても全日本のチームが必要だった。海外へ出て、海外組も含めて強化しないと男子のように強くなれない。女子の問題は身長に劣るということであり、高さ勝負では負けてしまう。パスなどのスピード溢れるチームこそが勝利者になれるのだった。あとは後半に勝負するスタミナだった。男子のオシム監督のように動き捲れという戦術以外に勝利の女神がほほ笑まないということであった。それから、マリコやリブのような新人選手の成長以外に日本の勝てる道はなかった。本人たちも、日本を目指して、世界を目指していた。女子サッカーは勝つ以外に人気に出る道はないと肝に命じて練習している2人だった。苦しい練習でも目標があれば、屁ともせず乗り越えられる。練習の虫になって基本を繰り返して練習をしていた。食事もスタミナのあるものを口にした。外人にも負けないように地元の子チームとも練習試合を積んだ。

 メキメキと2人は頭角を現していった。リブのシュートやマリコのヘッドは男子顔負けであった。2人は前途洋々であり、グランドが海原のように開けていた。世界へ世界へ羽搏こう、リブとマリコの第一歩だった。

 イルカのようなドルフィン・キックで相手を翻弄しないといけない。

 イルカはチンバンジーよりも脳みそが大きい。楽天の元監督だった野村氏のように頭を使うサッカーをしなければ世界には通用しない。ひとり1人が考えて行動しないと世界的にはならない。自分のテリトリーを守り、尚且つグループとして行動できる人間でなければ、世界に通用しない。サッカーはまさにスピードと正確さのゲームだ。適格にゴールに入らないと点にならないスポーツなんだ。練習を積み重ねて練習以上の正確さを発揮しなければならない。選手同士のコミュニケーションは大切だが、それ以上に個々の選手の力量がなければ世界に通用しない。特に、MFは司令塔であるが、この優秀さによって試合は決まる。身体よりも頭で勝負しないと勝てない。デフェンスも点を入れられたら負けるから点が入らないように防御するのだ。サッカーは他のスポーツと違って点が入り難いスポーツなんだ。少しの油断やミスで負けるのだ。点を零点に抑えれば、最低でも引き分けなのだ。相手に点を入れさせないゲームなのだ。攻めも守りも重要なのだが、大きい試合には守りが特に、必要だ。

「リブ!球を蹴れ!」

「そこだ! そこなんだ!」

「ドバッー!」

「今のシュートは男並みだな」

「ナイス・シュート」

「マリコ! 攻めてからヘッディングを!」

「ボァー!」

「そうだ! 今のようなスピードが大事だぞ!」

「もっと、自分の位置を考えろな!」

「ゆったりと、入ったわね」

「フェイント掛けたじゃないの」

「そうね! 間が大切ね」

「焦った駄目よね」

「冷静にドバーとね」

「マリコのヘッデイングは、何時も、正確ね」

「男でも取れないわね」

「キーパーが動けないものね」

「瞬間だからね」

「立派なものよね」

 お互いに、長所を伸ばす2人だった。

 紺碧の空高く、赤く夕焼けになるまで練習は続いた。

「また、明日もがんばろうね」

「リブのシュートも本物ね」

「いいじゃんか! 2人で伸びればね」

「そうだよね」

「世界に一歩、一歩、近付いているね」

「イイジャンカ!」

「誰にも負けるモノか」

 2人の目は吊り上がって厳しいかった。

 2人のジャン友は仲良く、練習を終えた。

 空は、まだ、明るかったが月が出ていた。

「今日は満月ね」

「何か、いいこと、ありそう!」


 休日には2人で仲良くショッピングに出掛けた。

 2人共、サイズが大きいために、なかなかピッタリとした服がなかった。LLサイズではダブダブだし、しっくりしたサイズを見付けるのには大変だった。

 肩幅の大きく。腕の長さが足らなく。悪戦苦闘だった。理想的にはオーダーメードであったが、まだ、一流選手ではないので、ギャラが追い付いていかなかった。苦しい時代で、お金にも余裕がなかった。でも、偶には、いい服も見つかった。

「この柄はいいわね」

「フリーサイズだしね」

「リブにぴったりね」

「色もいいしね」

「これは、マリコに似合いそうね」

「ありがとうね」

 日頃のストレスも忘れてショッピングを楽しんだが、我慢、我慢の連続だった。疲れたので、ソフトアイスを注文した。ダベリながらパク付く感じは旨かった。

「サッカーしたくない?」

「したいわ!」

 2人は休みの時にも、サッカーが頭から離れなった。

 帰りはトレーニングのつもりで歩きどうした。

「ボールは持ってこなかったけど、ここに、ボールがあるとイメージして蹴るのよね」

「リブもプロになったわね」

「そうでもないわ」

「大したものよね。プロそのものよね」

「そんなことないわよ!マリコだって凄いわよね」

「私は割り切っているのよね」

「サッカーをするときはさっかーを……」

「ショッピングの時は、ショッピングなのよね」

「マリコも天才だわね」

「リブだって天才よ!」

「サッカー・ドリームになるからね」

「それ、行くわよ!」

「どうぞ! 蹴ってよね」

「タイプが違うけど、気にしない!」

「それもそうね」

「千差万別よね」

「人それぞれに個性があるからね」

「もんなそれぞれに違うものね」

「得意技が違うように」

「私は左右に強くて、マリコは前後に強いからね」

「リブの左右の動きは最高よね」

「誰も追いつけないからね」

「マリコの突進力も最高よね」

「2人がこんなに違うのに、性格も体格もサッカーも攻めも違うのに、仲良しなのは相手の特徴に憧れているからよね」

「その通りだわね」

「ドンピシャリじゃないの」

「私たち線香花火かしらね」

「それは絶対に違うわ」

「パッと咲いて散るのかしらね」

「そんなことないわ」

「咲き続けるのよね」

「それには、まず、咲かなければね」

「そうだよね」

「咲かない内から散る話は止めときましょうね」

「まず、咲かなければね」

「今はプラス思考で行きましょうね」

「そうよね」

「つまらないことは考えない」

「そうしましょ」

「また、焼き芋、食べようか」

「今日はもう、いいよ」

「まあね。またにしましょうね」

「気持良くなるからね」

「でも、2人だけの秘密よ」

「それは分かってるわ」

「絶対よね」

「他言しないでよ」

「そりゃ、そうよ」

「恥ずかしいことだもんね」

「2人だけの世界だからね」






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