第8話 世界1位の大企業と診療所の受付の落差

 1973年には世界単体広告代理業の第1位になった豚平の会社勤めの実績よ現在の受けの落差に心が痛んだ>

「世界1位とはオリンピックの金メタルと一緒だものな」

「私もいたから解るけれど。元旦出社だし、兎に角、物凄い会社だったわね」

「そうだよね。我々も社内結婚だったから」

「土、日も仕事があるれば、出社だものね」

「残業の連続だったよな」

「得意にスケジュールを握られているし、オリンピックなどの大きなイベントを行うのには、残業をセーブすれば、間に合わない事態が起こりうるな」

「バカなんだよな! 官僚だって、財務省の予算時には徹夜の連続だし、国立病院の看護士や医者も夜勤は当たり前だよな」

「官僚は自分たちの仕事だけで判断してるからダメなんだよな」

「もっと、遊んで、世間をしらなくちゃあねえ!」

「勉強ばっかり遣っていて、世の中の常識が知らないんじゃないの」

「残業は上司の命令ではなく。得意の要求だよ! 誰だって基本的には残業はしたくないけど、得意からの注文で明日の朝まで、仕上げて来いと言われれば残業になるのが自然じゃないの」

「そうだよな。日本の経済が昔のように、世界を目指すにはもっと、自由にしなければ、いい会社は規律の少ない海外へ行っちゃうよな」

「何の理念で政治や官僚は考えているんだろうかね」

「いいイベントにしたいなら、民間の活力に任せないといい作業は出来ないわよんね」

「大阪万博や第1回のオリンピックで日本の復興があるのに、残業つぶしで、無理を言ってもはじまらないよな」

「戦前の軍部や政治家、官僚の大失敗を民間企業が尻ぬぐいしたんじゃないのかな」

「今、資産が世界第1位になった日本の資産を「なぜ、国民のために、使わないのかな」

「このままの政治じゃ駄目よね。年金も75歳になるという噂よね」

「すべてが政治と官僚の失敗だよな」

「市会議員をはじめ公職のギャラを、小池東京都知事のいうように、半分にしなければ、年金制度も崩壊するだろうね」

「会社の話に戻るけど、お前はコネで、俺は学校推薦だっただろう」

「そうよね。営業なんてコネの入社が確かに多いな」

「我々のような企画制作のクリエーティブはコネゼロだぜ」

「だから、何なのよ」

「悪かったわね」

「別に、喧嘩を売るつもりはなけけどね」

「ほんとうに働いている連中は10人に1人だろ!」

「エッ! そうなの。良く潰れないのよね」

「それだけ、アウトソーシングでプロダクションなんかが徹夜で働いているんだよな」

「社内の残業が疑問だね。殆どが待ち時間じゃないの」

「当時は生涯賃金が日本一だったんだよな」

「良く働いたお陰で給料も高かったな」

「期末になると成績いいと月給の半分ぐらいのお金が出るんだからね」

「株も公開しなければ、株主に配当出さないで、社員に給料挙げられたのにね」

「人間って、賃金を貰えべ働くわよね」

「ボーナスだって総理大臣以上だったな。この俺様がな」

「そうだったの。知らなかったわ。早く言っていれば、パパをもっと、尊敬してたのにね」

「それから定年まで働いて、60歳で終わりかと想ったら、シニア・アソシエイト(嘱託)制度が出来て、65歳まで、年金が付くんだものね」

「そうだったの。恵まれた会社なのね」

「そりゃ、そうだよな。世界一だものね」

「猛烈社員だったよな」

「いい時代だっよな。うるさい規制もなくてね」

「今は政府が干渉し過ぎるよな」

「煩いんだよな。パパラッチみたいにね」

「終戦後の直ぐの名物社長だった方が株公開は反対だったよな」

「株を公開してから、あまり、特徴のある会社じゃなくなったわよな」

「情けないな。株公開時の社長が公私混同してな」

「今の政府と同じじゃん」

「永くやるとロクなことないね。公私混同したがるんだよな」

「知事なんかのリーダーは3選がせいぜいじゃないの」

「そうだよな。12年でも長すぎるよな」

「永いと結局、悪いことをしだすんだよな」

「経営って難しいよな」

「診療所の経営も難しいな」

「医療はまた、別ね」

「厭な仕事でも、ギャラが高ければ我慢が出来るでしょ」

「命をかけて働いたから、社訓なんか、右から左だったよな。あんまり、意識しなかったよな」

「スポーツも企業も勝者になるには個々の選手や社員が優れていないといけないんだよな」

「それと、10人中1人のプレイング・マネージャーが必要なんだな」

「神輿を担ぐ人間よね!」

「極端に言ってしまえば、担がれる人は誰でもいいんだな」

「会社はグループで仕事を行っているように見えるんだが、実際はひとり1人の個人の力に頼っているんだよね」

「戦うのは選手であり、社員なんだからね」

「勝てる組織なんてないんだな」

「個々のプレーヤーが優秀じゃなければ勝てないんだな」

「良く社長が有名だから、いい会社だと言うけれど、それは外見だけであって、実際にはデメリットな部分もあるさ。社内の社員をセクハラしたり、裏金造りをしたり、公私混同している部分が多く。マイナスな面も多いんだな」

「すべて、優秀な社員がカバーしてるだけで、実際はリーダーは何もしないでいることも多いんだん」

「日本一のギャラで、仕事が楽しい現場社員が優秀だったら、勝負に強いんだな」

「女子サッカーも沢選手のようなプレイング・マネジャーがいたからこそ、世界一になんったんだよな」

「何故かというと、俺は女子サッカーが弱かった10年前から、将来性を買ってプレゼンして協賛の200万円がなかなか集まらない体験をしたんだよな」

「今から思うと先見性があったんだよな」

「誰が?」

「この俺だよな。絶対に強くなってモノになると信じて売り込むを繰り返していたんだよな」

「パパにそんなセンス合ったの? 信じられないわ」

「バカいえ!俺は粘り強いんだからな」

「そうね、蛇年だからね」

「余計なこと言うなよな」

「パパ、怖じ怖じしてるでしょ!」

「いろいろ多面的に考えているんだからな」

「そんなこと、ないんじゃないの」

「物凄く情報を取ってから分析して検証するんだ!。

「じゃ、知将じゃないの」

「まあな!」

「これは絶対伸びるんだと信じ込むんだよな」

「そして、しつこく売り込んんだよな」

「だけど、女子サッカーはドンピシャリだったわね」

「そうだろう!」

「どんな世界にも裏方さんが必要なんだよな」

「そうね。パパは地味だけど、粘り強いからね」

「へび年だからでしょ!」

「また、嫌味をいうなよな」

「いいじゃないの。本当なんだからね」

「そうだな。苦労したけど、花が満開に咲けば幸せさ。まさかまさかの連続で世界一だぞ!」

「世界的な仕事をした現役時代と受付の仕事を比べると落差が大きいよな」

「その愚痴何回も聞き飽きたわ!」

「今は世界的じゃないのは仕方ないじゃないの」

「そうだけど」

「医療関係の方が上よね」

「たかが、広告の世界でしょ」

「悪かったな」

「お前に言われる筋合いじゃないよな」

「たかが、チンドン屋の世界一でしょ!」

「それは酷過ぎるよな」

「そうじゃないの」

「別にエバルことじゃないのよね」

「会社が世界一でも個人は別よね」

「他に誇れるモノないの!」

「現役時代は現役時代なおのよ。今はリタイアして無職なんだからね」

「悪かったな」

「別にエバルことないのよね」

「過去は過去。現在と未来が大切なのよね」

「それもそうだけど、先見性も大切でしょ」

「過去を気にし過ぎると未来が開けないよね」

「未来志向でいかないとね。韓国も中国もね」

「いいこと言うじゃないの」

「そうりゃ、そうだろう。過去のことで大金を貰って守らない人間とは付き合えないよね」

「受付の仕事もトホホッだけどね」

「神経疲れするでしょ!結構」

「そうなんだな。お前に合っているんじゃないの」

「俺はダメだけどな」

「でも、それなりにこなしているじゃんか」

「命のかかった仕事だからね」

「精神的には疲れるけど、遣り甲斐はあるよな」

「そりゃそうだよな」

「何か価値観が違う感じね」

「人を助けたり奉仕の精神がないとできない仕事よね」

「世のため人のためになる仕事なんだからね」

「仕事には差別はないけれど、仕事によって格差ができてしまう時代だからね」

「資本主義だからね」

「共産主義の社会は表は共産だけど、裏では独裁でしょ!。

「市民や国民にとっては、社会自由主義の方がましだわね」

「俺もそう思うね」

「もう、独裁主義はこりごりよね」

「勝手のドイツや日本の軍国主義は咲いてじゃないの」

「本当に嫌だね」

「楽しくないものね。戦争、戦争ばかりでね」

「国民がすべて犠牲になるよのね」

「戦争だったら、受付なんか自由にできないからね」

「そうだよな」

「戦後の自由を日本は誤解してる面もあるのよね」

「公共の場でプライベートルームのような感じでいる連中はダメだよな」

「最低、みんなを不愉快にさせるのは良くないことよね」

「電車の中でいろいろしてるでしょ!」

「自分の部屋のような振る舞いでね」

「あれは自由のはき違えだよな」

 豚平は現役時代のその道の成功体験で後の仕事の評価をしてはいけないなという反省の上に立って行動しないといけないなと反省していた。

「過去の栄光を引いて何時までも拘っていてはいけないな」

「そうよ! 何時までも頭にこびりついていると受付の仕事なんかできないわよ」

「まったく、新しい仕事だと思って遣らないとね」

「何でも過去ばかしに拘ってしまっていると成長しないわよね」

「広告なんて、命に関係ないだろう」

「でも、受付だって、直接はないけど、間接的にはあるのよのねZ>

「直接的にはないよね」

「バカね! それがあるよのね」

「先生が優秀だったら関係ないじゃないの」

「違うのよね。受付は司令塔だから、責任を持ってスピーディーにやらなければね」

「一刻を争う病気もあるでしょ」

「そうでしょ。その判断はベテランじゃねければ、分からないのよね」

「俺らのようなシンマイじゃ!分からんな」

「そうじゃなくて、細やかな神経を使って判断するのよ!」

「チームワークだよ」

「そうなのよね」

「何でも自分で処理しないで分からないことがあったら、聞けバイいのよね」

「そうだよな。医療の専門の資格がないからね」

「薬の効き目も先生が判断するんだからね」

「自分じゃ資格がないから判断は先生に任せないとね」

「そうなのよね」

「受付の難しさは医療の専門的な判断は先生なので、聞かなければならないのよね」

「そうだよな自分に決定権がないんだよな。悔しいけどね」

「そうよ! いちいち先生の判断に委ねることが大事ね」

「混んでいる時に急患がくると気をつけなければね」

「流れも必要だけど、優先順位を大切にしないとね」

「患者によって待ち遠しを喰らっていることもあるしね」

「先生に報告して先に回すとか工夫しないとね」

「そんなことまで遣るんだな」

「この間も、まだ、順番なのに、なかなかこないんですけどという苦情でね」

「カルテが紛れこんでしまって、遅れていたんだな」

「謝ってから、処理をしないとね」

「コンタクトのカルテの中へ紛れ込んでしまっていたんだな」

「そうでしょ!」

「慌てて、先生に連絡して素早く対応したよな」

「受付の仕事も気配りが対峙なんだよな」

「他に分からないことある?」

 と妻の門子は訊いた。

「相変わらず。カルテの古いのが分からないな」

「あれは分かりずらいわよね」

「図で描いたし、年代も表記したのにね」

「何年度と張ってあるんだけども、最上部だったり、最下部だったりで、さっぱり分かりずらいのよね」

「今年と来年の分が非常に分かり易いけどね」

「確かにマニュアル化が下手ね!」

「マニュアル化せればバイトの子だって分かるのにね」

「極端だけどな」

「古い連中は自分だけが、解ってるからいいけど、シンマイにはキツイよな」

「サッパリ分かりずらいし、古いモノを新しくしなければならないしでね」

「整理が下手ね!」

「近代化が遅れているのね」

「新しい人が入ってくれば分かるけど、古い連中には当たり前だと思って行動してるしね」

「改革しないと、時代遅れになるな」

「まだまだね」

「忙しい時に古い患者が多いと流れが止まってしまって面倒だな。

「そうなのね。忙しい時に限って多いんだからね」

「暇の時に来てくれればいいんだけど、こちらの都合どおりにはいかないしね」

「大転換が必要なんだな」

「大企業も小さい診療所出も……」

「パパもいいこと言うじゃないの」

「たまにはね」

「ハンフリーなどの新しい器械があるのにね」

「カルテの流れがいいとね」

「そうよね」

「視能訓練士のアタマデッカチじゃダメだな」

「技能にもっと、強くないとね」

「それって、私に対する忠告なの?」

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