吸血鬼と森の中で会いました
森の中で誰かに襲われました(物理的に
私が、箒をもらってから一ヶ月程経って…
そこそこには、乗れるようになってきました。
その日も日課の森で薬草を取るということをしています。
「ふぅ…今日もたくさん取れましたね。ありがたいことです。やっぱり、平和が一番ですね…」
私がそう言った瞬間、なにがなんだかわからない
「えっ!?ちょっ、どいてください!」
私が必死で抵抗すると、割りと簡単に抜け出せました。
「はぁはぁ…ちょっと!いきなり何するの!びっくりしたじゃない」
私が顔をあげると、そこには
「ふ、ふん!折角、お姉さんの血を吸ってあげようと思ったのに…いいもん!」
どうやら、この子は吸血鬼のようです。
「ちょ、ちょっと待って!あなた、こんなとこでどうしたの?あ、もしかして迷子?」
「そ、そんなんじゃないし!てか、子供扱いするのやめてよ!これでも百年は生きてるんだから!」
吸血鬼ちゃんは私より年上のようです。
「で、お名前は?私はクエル、あなたは?」
「あ、アタシは…レイラ=ネプリス。高貴なるネプリス家の吸血鬼よ」
どうやら、この子は魔界でも有名な血筋らしい。
「そっか、じゃあレイラちゃんはどうしてここで迷子になってたの?行くとこないなら、うちに来なよ」
「だから、子供扱いしないでってば!それに迷子じゃないもん…散歩してただけ!」
と、涙目でレイラちゃんは言っていた。
(明らかに、迷子だよなぁ…)
そう判断した私は、一旦レイラちゃんを家に連れていくことにしました。
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