第12話最後に

 皆さまは五年後、十年後の自分をどのように描いていらっしゃいますか?

 また、その未来は予想以上に具現化していますか?

 私も人さまのことを言えませんが、忙しさを理由に何もできずにいると、五年、十年はあっという間に訪れます。

 望む未来を先延ばしても、ご自分が習慣を変えない限り、永遠に夢を掴むことはできないでしょう。

 今思えば、私はとくに二十代前半をないがしろにしてしまいました。

 逆に、その悔いがなければ、時間とお金の尊さを知ることはなかったでしょう。

 考えただけでゾッとします。

 学生時代のように無知なまま三十代を迎えると思うと……。

 仮に結婚して生活が上手くいかなかったら、すべて夫のせいにして自分は反省しないでしょう。

 自分の習慣を改善することを知ろうともしないでしょう。

 で、結局夫に愛想を尽かされる。

 そして孤独を何度も繰り返す。

 子どもを授かったとして、将来金銭的にも精神的にも圧力をかけて親子喧嘩が勃発する。

 家庭環境は、当然ながらギスギス。

 ああ、恐ろしい!

 やだやだ、そんな人生。


 ですが、今では悲惨な人生を先立って見ることはほぼありません。

 現在、彼氏いない歴イコール実年齢の独身ですが、このまま生涯独身を貫いても後悔しないだろうと思っています。

 彼氏の、未来の夫の存在が人生を彩る可能性はあるでしょうが、それよりも私は仕事と執筆を優先します。

 趣味にも没頭します。

 だからこの年になっても男っ気がないのですが。

 時間とお金の使い方は人それぞれです。

 私が無理矢理価値観を押し付けるようなことは決してできません。

 それでも私がこの作品を書いたのは、時間が、お金がいかに大切かを知っていただきたいという願望があるからです。

 同じ、作家を志す仲間として、僭越ながら。

 最後に、皆さまにエールをお送りします。

 人生に、彩りあれ!

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