終末戦旅

吹雪サイガ

世界が終末を迎える事になるとは、誰一人思わなかっただろう。

20〇〇年、人類は新たなる燃料・資源を求めて海底を掘削した。人類の掘り出した油は世界中で精製され、その排気から俗に言うゾンビウイルスなる物が数万年の時を経て世界に解き放たれた。健全な者には発生が確認されなかったが、免疫力の低下、自力での生活が不可能な者、重度の怪我を負っている者共が次々に狂人と化し、人々を襲った。アメリカ、ロシア、中国、そして日本。全ての国がそのウイルスに抗う事は不可能だった。人間だった者、人間の理性が残っている者を手にかけるのは軍人と言えど簡単な事では無い。その為、ウイルスの侵攻は衰える事を知らず、人類はウイルスを阻止する事が出来なかったのだ。空気中のウイルスは一週間程度で死滅するが、人類の身体に巣食ったウイルスは母体が死滅するまで一生毒を吐き続ける。これにより世界の人口は激減し、逆に狂人化した元人類が増殖していくのである。


これはフランス外人部隊に所属していた日本人が母国に帰る道中で戦い、母国で戦う光景を記録した物である。

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終末戦旅 吹雪サイガ @saiga_poncho-44

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