広間

 よし、ノエルはベッドに行ったし、できるだけ離れて薬飲むか。

 ばれないように、一緒に行動してるときはなるべく鞄を開けたり、薬を飲まないようにしてるんだが、まだ体は大丈夫そうだ。


 薬の効果が切れても、すぐに動けなくなるわけじゃないはずだから、臆病な俺でも、こんな無茶ができる。

……さて、今回みたいな広間がたくさんあれば助かるんだけどなぁ。




 しかし、これから何をして時間を潰そうか。とりあえず、空でも眺めているか。

 ……意外と、上の方まで上ってきたらしい。村は全然見えないし、北の大森林が凄く小さく見える。しかも雲が昨日よりもすごく近い。早いペースでここまで来たって自覚はないんだがなぁ。


 ……いや、流石におかしくないか?俺たちは昨日の昼ぐらいに塔を上り始めたんだ。んで、今は大体塔を上り始めた時間と同じはず。なんなんだここ。


 あ、頭痛くなってきた……。俺も寝よ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る