第8話 豆まき大作戦!!

「諸君今回の会議だがもちろん今回の議題は節分である!」

 大型デパート製菓屋の第一会議室から声がする、今回の物語かここから始まるのである。

「世間ではここ五年十年で登場した恵方巻のみで豆まきをしていない家庭が多い!」「そうだ」「そうだ」

 他の所員も賛同する。

「というわけで去年我々は恵方巻撤退デモを起こしたわけだが周りのスーパーやコンビニの妨害を受け失敗してしまった、なので今回はスーパーアドバイザーの方に来てもらった」「オー」「オー」

「入ってください、戦田ヶ原チュウさんとおまけのバカさんだ!!」

「どーも」

 入ってきた瞬間チュウは手を前にだす

「?」

「気が利かないねぇ、こうしたコーラを持ってくるだよ」

「はいただいま」

「それと腰を下ろそうとする時は?」

「椅子ですね」

「いや違う、お前か誰かえらい奴が椅子になるんだよ」

 チュウはあざ笑いながらそう言った。


「見ろよあの嫌味な副店長が」

「ああ、写真撮っておこうぜ」

「撮るなー!!」

「まったく悪趣味だな」

「バカ、ポケットからカメラ出てるぞ」

 それでは仕切り直し手

「まぁようするにこの店と連携している豆の売り上げを上げたい訳だろ」

「まぁ・・・はい」

「ったく、とにかく今回私が提案するのはこれっ!」

 そういいホワイトボードに貼り付けたのは一枚の紙

     ”鬼退治豆ぶつけ大会!!!”

「というのは!」

 その言葉待ってましたと言わんばかりのタイミングでチュウがとりだしたのはすこし大き目のボール

「簡単に言うとこのボールを鬼にぶつけてもらうイベントだ、この玉を一個千円で買ってもらう」

「その意味は」

「これだぁ!」

 チュウは紙のシールになっていた部分をはがす、そこには

青鬼 3万円  赤鬼 5万円  戦田ヶ原鬼 10万円

「これはまさか」

「そのとおり、この玉をぶつけると賞金がもらえる」

「おおー」

「これを町全体で行う、もちろん簡単に鬼に当てられても困るのでそれ相応の人物を用意した」

 バカがボードに二枚の写真を貼る。

「青は某逃げる番組にでているサングラス男を採用、もう一人はドッチボールの世界大会の優勝者に来てもらうことになった」

「なるほど」

「そしてこの完璧な俺、どうよ隙が一つもないだろう!!」

 こうしてこのイベントは開催されることとなった。



その夜

「いいかこれは俺たちしか知らないことだ」

 チュウがメンバー全員を集めて会議を始めていた。

「2月3日のイベントでお前らはこの玉を私に当てろ、そうすれば10万手に入る」

「えっ」

 どうやらバカは初耳だったらしい

「もちろんお前らが来たときは無防備になるさ、安心しろもちろん山分けや」

「おいチュウ」

「バカもよかったな、それからこれ」

 チュウはバカにビデオカメラを渡す

「イベントの様子を生配信するからな、配信料金をいただく」

「お前・・・俺は降りさせてもらうぜ」

「ふん、これを見な」

 そこにはバカの預金通帳があった

「これに火をつけちゃっていいのかなぁ?」

「この屑め・・・」


そして本番の日

「バカばっちり撮れよ」

「わかってるよ」

「それじゃあ始めますか」

 製菓屋の店長が開会宣言をする。

「それでは始めます!よーいドン」

 その掛け声とともに玉の販売が始まる。

「さーイベントよう特大豆一つ1000円だよ~」

「なくなり次第終了となりまーす」

 それと共に客も買いに走る

「3個くれ」

「俺は10個だ~」

「いいぞ~10個買っても10000円、最小でも30000儲かる計算をしているんだろうな」

「あの今思ったんですけど」

「なんだ?」

「これ豆の売り上げUPとは関係ないんじゃ・・・」

 


「もう遅い」

 そのころチュウさんは玉をよけつつ二人の鬼と連携えおとっていた。

「どうだ青鬼」

「いまのところ1、2発しか当たってませんね」

「そうか、もうちょっと当たっててもいいぞ、赤はどうだ?」

「こちらは0です」

「逆にお前は当たれ、くじと一緒で少しはあたりをださんとな」

 その会話を聞いてバカは決心する。

「チュウ!俺はもうやめさせてもらうぜ!!」

「ふ~ん、そうかその目は脅しには屈しないという目だな、なら」

 そういうとチュウはバカを抱えると近くのごみ箱に押し込み蓋をした。

「なにをする!だせ~」

「すべてを知っているきみを生かしておくわけにはいかない、カメラは別ので途中から放送するよ、じゃーねー」

「あのくそやろうが」

 バカは脱出を試みるが出れなかった。



その後イベントはもりあがり開催日時は延長に延長された、チュウは毎日のように逃げ回り追われる日々を過ごした。


「もう1か月経つけどチュウ帰ってこないな」

「バカさんですら2日で見つかったというのに」

 すると強烈なにおいが立ち込めてきた

「なんだ!!」

「オレだよ」

「チュウさん!!」

 そこにはひげをボーボーびはやし、ボロボロになったチュウさんがいた

「なんで誰も終わったって教えてくれないの~」

「いや、見つからなくて」

「自業自得だろ!!」

 その後チュウさんは珍しく倒れ1週間は動けなかった。


 


 


 

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