目を開けると、やっぱり白い世界でした

 うぅ……。何かかたいなぁ。

 死後の世界の地面って、こんなのっぺりとしてるんだぁ。

 ん? 眩しいぞ?

 向こうにも太陽みたいなのがあるのかな?

 ちょっと目を開けてみよう。

 いや、もしかしたら人魂とかかもしれない。それは怖い。

 または、婆さんが身ぐるみ剥ぎに来やがったかも。

 それは困る。目覚めてからというもの、コレしか持っていなかったんだから、とても愛着があるんですよ。

 だから、第一種戦闘配置! 迎撃してやる!


 思い切って目を開けてみます。

 一面が白い。なんだかデジャヴを感じる、部屋でした。

 ははーん、リプレイですか。死に戻りって訳かい。だりーなおいっ!

 また壁を殴らなければならないのか。めんどくせーです。


「チキショーメぇぇぇええ!」


 ガラス玉を台座ごと握り、しばらくガタガタ揺らしてから、壁に向かって八つ当たりじぁあっ!

 粉々に砕け散るガラス玉と台座。

 すると、部屋の天井や壁、床に亀裂が入り、土砂が降って来たかと思ったら、体が熱くて動けません。よけらんねーよ。

 どうしてか首も動かないけど、何故か回転している事が分かったので、目を動かして視界の限り見てみる。

 そしたら自分の体が、まるでガラス人形のように砕け散っており、内臓や脚の骨が見えた。

 食いちぎられたような断面図よりも、凹凸が激しい。

 それらは、およそ人間ではあり得ないような、肉と骨の裂け方をしていた。


 やだー、スプラッタじゃないですかー。

 ゾンビよりも損壊が激しいじゃん。

 こりゃーマジで死んだなっ!


 血溜まりの中に頭部が落ち、自分の骨肉が部屋の破片と土砂に巻き込まれて埋まっていく。

 そんな光景が脳裏を霞めるも、私の意識はそれすら感知しなかった。

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