丘の下の大きな湖
相手を
ロボットをミドルタイプにして、さらに戦う。
六人の少女のうちの一人が、
「レトロファイトはアーケード版もあるそうですわ」
「まあ。
すぐに、
「……そうですね。部屋にこもっていては
あっさりと相手を
八人の少女たちが、
茶色の壁に、濃い茶色の屋根。三階建てで、学校の
近くには湖もある。ゲームセンターのある場所までは少し遠かったものの、歩いて行った。
丘の上。
二階建てや、三階建てのお店が
丘の下の遠くに見える大きな湖の辺りは、夏ごろには
町には、
中に入ると、ロボットのコックピットをイメージしたような操作システムを持つ
レトロファイトのアーケード
グリップをしっかり
「……
キャロルは、
「
女子生徒の一人が、恋する
(わたくしのために、わざと負けてくれているのかもしれませんわ)
と思ったキャロルは、何も言わなかった。
「皆さん、お昼もご一緒しませんか?」
ディーナが
昼食のために、移動していく少女たち。
「皆さん、気になる
レストランで食事中。
「……いいえ」
キャロルは
他の六人は、
淡い茶色の髪の少女が言う。
「キャロルからアタックすれば、どんな
「相手がいないと、戦えませんわ。それよりも……わたくし以外の話が聞きたいわ」
金髪ロングヘアの少女は、話を
少女たちの
食事が終わると、解散になった。
「またお誘いください」
「ごきげんよう」
口々に言って、離れていった。
すこし悲しそうな顔をしたあと、キャロルは一人で
歯磨きをして、何かを考えていた。
自宅は、学校からあまり遠い場所ではない。メイドに連絡すれば、すぐに迎えの車が来る。
キャロルは、それをしなかった。
(
言葉のみが
手が
机に向かって椅子に座ったキャロル。
机に突っ伏した。悲しそうな表情をしたあと、目を閉じた。すぐに目を開ける。
ゲーム機の電源を入れて、レトロファイトをプレイし始めた。ポイントが関係ないモードを選ぶ。
何戦かを終える。
見覚えがある相手とマッチングした。先ほど、一緒にいた少女たちの一人と、同じ名前。
すこし不思議そうな顔の少女。
相手のミスを突いて
とどめに使ったのは、
2戦目。同じようにして勝利。
金髪を
「
答えは出ない。すぐに考えるのを止めた様子のキャロル。
(なぜか、楽しい)
「あら。これまでは、国内の方としかマッチングされていなかったのですね」
画面には、国内か世界かが選べるようになった、という表示があった。
その先も全て読んだ。
同じような
「んん。さて、参りましょう」
一通り体を動かしたあとで、再びゲームをプレイし始めた。世界で戦う。これまでどおり、あっさりと
さらに戦いを続け、ランク12まで上がった。
家に帰る気のない金髪ロングヘアの少女。
部屋のドアが開いて、淡い茶色の髪の少女が入ってきた。
「……お家に帰ったのでは、なかったのですか?」
キャロルが聞いた。
「どうにも気になったので、戻ってきました。あなたのことが」
ディーナは
「……」
キャロルは何も言わなかった。ディーナが続ける。
「とても悲しそうに見えたわ。
「どこへ、ですか?」
「キャロルのお家に、ですわ。すぐに来てもらいます。家族と過ごしたほうがいいわ」
きっぱりと言い切ったあとで、表情を
「……ありがとう」
目を
「来てください」
通話が終わると、ディーナはキャロルを
ほどなくして、メイドの運転する車が到着した。
学校のある日でも、
自分から
家族に
テンションが上がり、妻に注意されるイントッシュ。
それから歯磨き。
レトロファイトについて説明するブライアン。
「流行っているのだよ」
キャロルは、戦い方についての口出しをしなかった。椅子に座って話しながら、楽しそうに
お風呂から出たパジャマ姿の娘に、微笑むジャスミン。
「いつでも、帰ってきていいのよ」
キャロルは、自分から母親を
久しぶりに自宅に戻ったためか、すこし
体を動かしたあとで、遅くならないうちに眠りについた。
レトロファイトをプレイしているところを兄に見つかって、強さに
昼過ぎには、大きな家を
眼下の大きな湖が、はっきりと見えなくなっていく。
ディーナは、キャロルを
「……のんびり過ごしてまいりましたわ」
「それは、何よりですわ」
ディーナが嬉しそうに言って、体を離した。なぜか、キャロルは落ち込んでいる。
「お兄様に……レトロファイトをしているところを、見つかってしまいました」
「何か、問題があるのですか?」
「……わたくしの戦い
「なるほど。確かに
ディーナは、何かを話そうとしている。
「……ええ。どうぞ」
キャロルが続きを
「お兄様には、決まったお相手はいらっしゃるのですか?」
色々なことを話した二人。ディーナが
二人は売店に向かった。そして、休みが終わった。
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