第二章 王子様
解けない雪
少女の心に
授業が終わり、
金髪ロングヘアの少女ともう一人は、靴を
床は黒く、壁は白い。備え付けてある家具は、クリーム色。右側と左側それぞれにベッド。左側には、クマのぬいぐるみが置かれている。親元を離れて
キャロルは、ゲーム機の電源を入れた。あらかじめダウンロード
二人の少女が、
壁のディスプレイに映し出された、
小さな手にコントローラーが
音声で説明がある。
『右腕、左腕には個別に
自動で、人型ロボットの片腕が
『
『
次々と
「すごいですわ。新発売のゲームですよね?」
横の少女が、素直な感想を述べた。つり目の少女は
「……これくらい普通ですわ。ディーナ」
『手、肩、背中に
腕は、内蔵の
目的地まで移動せよとの指示。途中の
『胴、腕、
ライトタイプで移動。やはり敵は
ミドル、ヘヴィとステージを変えて続く。
「……」
ディーナは、無言で画面を見つめていた。
『一番の
自動で腕が
『ただし、一定時間待つ必要があり、
画面切り替えを
すこし大きく
「こんな、
スタッフロールを見ながら、
(
画面に見入っていた淡い茶色の髪の少女は、
「やはり、すごいですわ! 天才に違いありません」
金髪ロングヘアの少女は、
(クリアする頃には、操作に慣れていたというだけなのに)
二人が
「……ロボットの色が、変えられるようになりました」
キャロルが、画面の文字をそのまま読んだ。
「新しい
ディーナも、画面の文字をそのまま読んだ。
夕食の時間が
食事と
洗面所で歯磨きをしたあと、別々の机に向かって椅子に座る。
キャロルは、詰まることなく終わらせる。
「分からないところは、ありませんか?」
「大丈夫ですわ。秋期に教えてもらいましたから。感謝しています」
ディーナは心から笑った。それを見て、キャロルも笑った。
「……ゲームをしても、よろしいですか?」
まだ
「ええ。反対する理由がありませんわ」
ディーナは
金髪ロングヘアの少女が微笑んで、淡い茶色の髪の少女も微笑んだ。ゲームの
レトロファイトには、オンライン
キャロルは、ランク戦を選んだ。
プレイヤーは
金髪ロングヘアの、おとなしそうな少女のアバターでログイン。
ロボットは
(空っぽ、白)
あっさりと
パーツをミドルタイプにして、
次々に相手を
「
キャロルは
「違いますわ。キャロルの実力です。戦いの
いつの間にか
「……そういえば、もうすぐ春のお祭りですね」
自分のことに
「ええ。確か、春の
すこし困ったような表情のディーナ。
この国では、
順番に、手早くシャワーを済ませた、キャロルとディーナ。
パジャマ姿の二人は、寝なかった。部屋の外、廊下の先にある共用スペースに行ったわけでも、その先の
キャロルがレトロファイトをプレイし、ディーナは見ていた。
ランクの違う相手が対戦する場合、ランクの低い方が選んだステージになる。
相手のランクに関係なく、順番にステージを選択。
一人用モードをクリアしてアンロックされた、色々な
(色々な
その代わりにディーナが
ランクが5になる。二人の少女は、
次の日、
学校にきて最初のうちは、食堂で食事をしていたキャロル。昼間は生徒の人数が多くて、行列ができるため、行かなくなった。
キャロルとディーナは、校内にある売店で食事を
二人以外にも、近くの部屋の人たちが食べていた。十代前半の少女たちが座っている。
みんな
キャロルは、
何をして過ごすのかと聞かれて、素直に答える。
「……昨日発売になったゲームがあるので、お部屋で遊びますわ」
何人かの少女が
「
淡い茶色の髪の少女が、
朝食後。
しばらくして歯磨きも終えた。
キャロルとディーナの部屋の入り口に、合わせて八人分の靴が並ぶ。
来客は、二人と四人に分かれて、二つのベッドに座った。
椅子に座ったキャロル。
コントローラーを操作し、ポイントの変動するモードを選ぶ。
画面には白いロボット。全身ヘヴィタイプで、左手にナイフ、右手にソードという装備。重戦車のような見た目。手の
すぐに相手が現れる。
色が変更されていない、灰色で
ステージは、障害物のすくない平原になった。
だが、キャロルは
相手の
1戦目に続き、2戦目も同じように戦う。
金髪ロングヘアの少女は、危なげなく
「どうです? これが戦いの
ディーナが言った。部屋に来た六人の少女たちは、
「いえ、皆さん操作に
つり目の少女は
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