第3話 アンドロメダへの旅人
若いカップルが公園のベンチでたたずんでいた。
”ゴロゴロ、ドドーン” 遠くで雷が鳴っていた。一人の三十すぎの男が近づいてきた。
『アンドロメダ星雲のプサイ恒星の第二衛星までどのくらい距離がありますか』
「えっ、わからないなあ」
『あなた達も旅行者ですか』
「ええっ、ちがいますが・・・」
『この近くだと思うのですが。超空間航行船の停留所の正確な場所はわかりますか』
「・・・・・・」
「もう帰りたいわ」
”ゴロゴロ、ドドーン、ドドーン” 雷はさらに近づいてきた。
男は見たこともないような文字で書かれた本を抱えていた。ぶ厚いめがねをさすり
ながら、さらに話しかけてきた。
『もうひとつ聞きたいことが・・・』
その瞬間 ”ピカッ、ドドドドーン” 大きな音と共に閃光がはしり、この場に雷が落ちた
ように思えた。
カップルが顔をあげて目を開いてみると、ぶ厚いめがねの男の姿は消えていた。
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