ちょっと、分からなくなってきた

 6月11日、午後4時30分ごろ。

実の姉である岡川もかが突然俺の前に現れた。

きっと、他人からしたらごく普通のことだと思う。

でも、俺の家では普通のことではないのだ。

「もか姉……。どうしてここにいるの。普段はめったに家に帰ってこないくせに。何で」

「なんかその言い方は傷つくなあ。今日は夏服を取りに来ただけよ。勿論、すぐ帰るから安心して」

もか姉は、さっきとは全く違う声のトーンで話す。

さっきの高い声と違って、今はすごく低い声だ。

本業が声優なだけあるな。

まあ、声優とは言え、ゲーム以外の仕事はしていないから有名ではないがな。

「もか姉、ごめん。俺、ずっと帰ってきてほしくて……。でも、いざ帰ってきたらなに言えばいいか分かんなくて……」

「そっか、慎一今までごめんね。それから、次帰ってくるのは、私が結婚するとき」

そういってもか姉は何も持たずに帰っていった。

夏服を取りに来たんじゃなかったのかな。


 あ、二品目作るんだった。

まだ5時前だしつくろっと。

ってあれ……。

なんか、眠く……。

読者の皆おやすみ……。

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