今日もあなたの夢を見た。
私は、生きる意味をわからないでいると思う。
どうしてみんな、苦しみながら働き、お金を稼ぎ、娯楽を楽しみ、恋をするのか。
私は、わからないでいる。
いつも、ぬるま湯に浸かっているみたいな意識で生きている。
ぬるま湯。私は、お風呂に入る。水に浸かる、水滴が滴り落ち、汗を垂らす。
小さい頃、「私の夢」という題名で作文を書く課外が出された。
みんな、楽しそうに考えていた。
私の文章の始まりはこうだった。
「私には、夢がありません。なので代わりに将来やって見たいことを書きます」
みたいなことだと記憶している。
その続きは、非現実的なことをリストにして、途中コメントを挟みながら書いた。思い出す限りでは、ファンタジックなことばかりだったと思う。
よく、親戚などに「将来何になりたいの?」なんて微笑みながら、聞いてくることがあった。私はその言葉が、大っ嫌いで、悩むふりをして「どうして今知らないといけないの?」と疑問に思った。「そっか、まだわからないもんね」そう大人たちは呟き、大人同士の話し合いに戻って行った。
将来の夢。なんて気持ち悪い言葉。今でも嫌い。
来年のことを話すと、鬼が笑う。
きっと、私の思っていることは、鬼のことわざと同じだと思う。
どうして今、考えないといけないのか。未来なんて、わからないじゃない。
なんて。また、ぬるま湯のような考えをしてしまう。
むっ。もう、めんどくさいな。
ぬるま湯、ぬるま湯、うるせ!
さっさと出てこい!
そろそろ、その湯も冷めてしまうぞ!
さぁ、風呂から出て、体を拭いて、髪を乾かして、寝巻きに着替えて、牛乳を飲んで、歯を磨いて、さっさと寝ろ!
そんでいい夢見て、さっぱり目を覚ませ、ボケが!
わっしょい!
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