第3話 私の師匠は敬語ができない
「敬語、かなり下手ですよね……」
「ん、あー……たまに言われる」
なんだそのあっさり反応。私に言われる筋合いはないだろうけど。
「尊敬語とか、謙譲語とか、日本語は昔から苦手だったな。今もいまいち理解できない」
あなたの話している言語が日本語じゃなかったら何なんだほんと。
「でも、師匠の基本の言語って敬語のつもりじゃないのですか? かなり特殊ですよ」
「なんだ、慣れてきたら毒を吐くタイプなの? キミ」
毒に毒を吐き返してから、まだしゃべろうとするところとかほんと面白いです。
「やっぱり、参考にさせていただいている神な作者様には、大地にへばりつく勢いで尊敬と感謝と服従を示さないとダメだろうよ。で、その神にお願いごとを聞いていただけるんだから、それこそ額を血に染めても畏敬と畏怖は払うべきだろ。だから、天井に頭をめり込ませて喜ぶんだよ」
「……正気で言っているあたり、とても尊敬します」
「さりげなくディスったな?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます