第12話 死のカタチと帰還

 この星には七つの大陸が存在する。

 その内の一つメルクリオ大陸の三分の二を国土とするマベリスクは、26の安全領域と25の危険領域を持つ超巨大国だ。

 普通の国は一つの領域だけを領土とし、大国と呼ばれる国であっても精々三、四個であると言えば、マベリスクの異常さが浮き彫りになる。

 特に異常なのが危険領域を、安全領域にしないまま国土に組み込んでいる点だ。

 今俺たちが居る危険領域フロスは、花の大精霊が支配する領域。

 安全領域パルファンに隣接する危険領域で、生息する生物は強弱あれど大精霊の影響を受けた形態、機能を持つ。

 外端部にいる生物ほど影響は少なく、深部に行くほど影響は強く反映される。

 目の前に横たわった茨蛇は“普通”の大蛇だが、戦闘時には鱗が棘状に変化するフロス固有の獣種だった。

 基本雑食だが、肉を好み、肉を摂取出来ないと植物の種を捕食する。

 肉を食べる程体は大きくなり、種を食べる程鱗の棘が増え鋭くなる。

 年中なにかしらの植物の花が咲き誇っているフロスなら、高栄養価の種のお陰で食いっぱぐれることは無い。

 精霊の祠から昨日来た道を逆に辿っている最中、こちらに気付いた茨蛇を狩った。

 周囲に敵が存在しないのを確認してから近づく。

 成人男性を優に丸呑み出来るほどの大蛇が、首を断ち切られ死に絶えている。

 転がっている頭部から、眼球に刺さった貫甲蟲製の投げ矢を引き抜く。

 貫甲蟲製の矢は貫通力に優れ、ただの投げ矢では届かないような距離でも速度が落ちることなく貫く。

 茨蛇の首を切断したのは、断切鍬形製の平根型の投げ矢。

 断切鍬形は名前の通り、鋭利な刃状の角で切り裂く鍬形虫型の蟲種。

 鏃と蛇の切断範囲が合わないのは、鍬形の角に魔力を込めると切断面を広げる効果があり、範囲は込められた魔力量に比例する。

 大蛇の首を切断するのに魔力を消費したが、魂の覚醒率が上がり魔力量も増えたので倦怠感は感じない。

 茨蛇の頭と胴体を一か所に集めると、バックパックから出した掌に収まる匣へ魔力を流し込む。

 魔力に反応した匣は、光の格子となり茨蛇の巨体を包み圧縮していく。

 最後には茨蛇がいた場所には、元の匣だけが残された。

 ボックスと呼ばれる魔導具で、匣に刻まれた空間系術式《収納結界》に魔力を流すと魂が無い物を圧縮収納する。

 危険領域の大型素材を効率よく回収するための道具だ。

 アイテムボックスのような制限は少ないが、収納できる物は匣にどれだけ術式が刻めるかで変化する。

 術式を刻める量は匣の素材に依存するため、良い素材を使った匣ほど大容量で魔力や気を豊富に持つ素材を回収できる。

 今使った匣はG級。G級の魔物や獣種を収納できる性能がある。

 基本同ランクの素材しか収納できないが、ワンランク上までなら魔力を注いで無理やり収納は出来る。

 ただし、一回やってしまえば、匣は再利用不可能。

 匣の傍に浮かんでいた黄色い魂を黒い珠に収め、急いでその場を離れる。

 大蛇の落下音や血の匂いに誘われて、別の敵性存在が接近する可能性がある。

 周囲に気配を紛らわせ、その場を立ち去った。


 

「言えることは一つ。死ぬな」

 精霊の祠で一夜明けて翌日。空が白み始めた頃、父さんはそう言い残して姿を消した。

 現在地は危険領域の外端部にある危険度Gの領域帯だが、それでも精霊の祠までの所要日数は二日。

 その行程を俺と小竜だけで帰還するのが、今回の課題だった。

 父さんと別れて出発した道のりも茨蛇の襲撃以外なく、行きと同じ場所で野営出来た。 

 巨木の虚は周囲から姿を遮ってくれるが、精霊の祠のような生命の保証はない。

 火を必要としない簡易保存食を食べ終えると、隠形を維持できる程度の意識を残したまま眠りにつく。

 周囲の索敵は、暗闇の影響を受けない小竜が担当してくれた。

 生物、魔物、植物関係なく全てには魂が宿る。

 肉体を持たない小竜は、魂の輝きを暗闇であろうと閃光の中であろうと認識する。これほど頼もしい索敵能力は無かった。

 二日目。

 昨日と同じように探索をするが、異変が起きたのは三時間後だった。

 全身を巨大な手に掴まれたような圧力が襲う。

 向けられる感情は、純粋な殺意と憎悪。

 しかし、精神構造Aは伊達ではなく、敵性存在の精神に体の自由を奪われることは無かった。

 だが完全に捕捉された。

 しかも、こちらの索敵範囲外から。

 周囲をいくら探っても五感にも、超感覚にも引っかからな――。

 本能に従い場を離脱。

 次の瞬間空から巨大質量が落ちて、俺がいた空間を押し潰す。

 直感が働かなければ、今頃俺は挽肉なっていた。

 大音量と土埃をまき散らす元凶は、ゆっくり起き上がるとこちらに顔を向けた。

 それは平屋建ての家ほどもある巨大な猪。

 禍々しい牙と黒い炎のような毛が、その威容を際立たせた。

 襲撃者の風貌から意識を戻し、思考を巡らせる。

 猪の風貌と気配から、魔素汚染によって変異した魔獣種と判断する。

 純粋な獣種は、このような殺意と憎悪を人に向けることは無い。

 俺を餌として判断した茨蛇とは違い、この魔猪にあるのは純粋なまでの悪意。

 空から降って来たと考えると、少し離れた場所にある隆起した崖の上から飛び降りたのだろう。

 その飛距離と巨体を考えると、ここまで跳躍できる強靭な脚力に恐ろしさを禁じ得ない。

「フゥッ―――――――ゴァ!」

 咆哮に乗せた魔力によって場が魔猪の領域に書き換えられるが、抵抗に成功した体は自然と最適解を導いていた。

 光天道蟲の球を視界の前に、鈴蟲の球を頭部にある耳に向けて投擲。

 操作系術式《形骸操作》で球の中身を混ぜると、一瞬の空白の後には目を焼くような閃光とつんざくよう不快音が響いた。

 術の発動が出来たことからも、魔猪より俺の精神の方が勝っている事を確認できた。

 視覚と聴覚を奪われた魔猪は暴れまわり、辺りの巨木や巨石を砕いている。

 三投目の球を高速で暴れまわる巨猪の鼻先に投擲した。

 今度投げたのは亀蟲の球だ。

 破裂した球からは、嗅覚を破壊する悪臭が魔猪を襲う。

 匂いに触れると一週間は減衰しない強力な悪臭に、魔猪の動きが一瞬止まる。

俺がやれることは後一つ。

 後ろ足に向けて二つの断切鍬形の投げ矢を投擲。

 投げ矢は魔猪の腱を切ったが、脚全体を切断するには至らない。

 投げ矢に使われた断切鍬形はG級の素材。

 限界を超えて魔力を込めればワンランク上の獲物にも通用するが、魔力を装填している猶予は無い。

 完全に切断出来なかったと言うことは、この魔猪は少なくともF級以上の魔獣種である。

 今の俺の装備では魔猪を傷つけることは出来ても、致命傷を負わせれる装備が無い。

 例え弾丸蚤の弾や貫甲蟲の投げ矢でも、肉は貫通しても骨や重要な臓器は貫けないだろう。

 機動力の減衰と五感の攪乱が、精一杯。

 なので魔猪が混乱している隙に、場を離脱する。

 気の身体能力強化と魔力の出力性能強化を肉体に施し、最高速度で来た道を戻る。 

 ジャケットのホルスターから二つの珠を取り出し、一つを口に含む。

 珠は唾液に反応して液状化し口腔に広がるが、一気に飲み込まず徐々に喉に送る。

 反対の手で黒い球体を取り出し、魔力を押し込み中身を出す。

 出てきたのは黄色の発光体、昨日討伐した茨蛇の魂魄。

 それを握り潰すと燐光が舞い俺の中に吸収されていく。

 珠は気の回復効果を持つ薬で、燐光は茨蛇の保有していた魔力。

 体内で気が高速循環する事で強化される身体機能と、運動エネルギーに変換している魔力を補う。

 走り辛い森の中で、脚を取られないように全力疾走するのは、かなり神経を使う。

 常に七、八手先の足場を読んでいかないと、走れない足場に踏み込んでしまう。

 しかも、隠形を絶やさないようにすることにもかなりの精神力が消耗された。

『視覚も聴覚も嗅覚もダメにされておいて、こちらに一直線だな』

 冷静な小竜の報告が聞こえてくる。

 後ろで聞こえる破砕音。

 巨木を易々と砕く凶悪な牙で突き上げられたら、今の外気功や防具性能ではぼろ屑にされる。

 俺に返事をする余裕などなく、二つ目の珠を口に含み一気に飲み込む。

『避けろ!』

 小竜の切迫した声に反応して、左へ無理やり体を放り投げる。

 空中にいる俺の視界が認識したのは、体が在った場所を掬い上げるように通過した巨猪の牙。

 回避したはずの一撃は余波となって体を襲い、苔に覆われた根の上を滑り木の幹に打ち付けられて止まった。

 痛みで視界が明滅するが、無理やり立ち上がる。

 魔猪にとって俺は憎悪の対象。

 自重という言葉はない。

 衝撃で方向が怪しいが、辺りの風景を確認して道を判断する。

 後ろ足の怪我によって落ちた機動力でありながら、俺一人を追い詰めるには十分すぎる。

 目前に迫る牙と巨大質量。

 集中した精神は、思考速度を極限まで加速する。

 緩慢な動作で、魔猪が生み出す僅かな隙間に身を躍らせる。

 牙を避け、身体を避けても巨体が生み出す衝撃までは回避できない。

 襲う衝撃に再び体が舞うが、直ぐに態勢を整える。

 痛みが激しいが、死ぬよりはずっといい。

 近くで巨木の破砕音を聞いたせいで耳がイカれた。

 しかし、直ぐに逃げろと本能が訴えて来るので、全力疾走を再び始める。

 魔猪は俺が潰れたと思い砕いた場所を覗き込んでいた。

『跳べ!』

 隙があると判断したのが甘かった。

 一瞬で反転した魔猪が牙を振り上げる。

 小竜の警告が「避けろ」ではないのは、避けようがない事を証明する。

 前方に身を投げた俺は、逆さまの視界で牙が迫るのを見る。

 ありったけの気と魔力を腕に回し強度を上げる。

 そして未だかつて経験したことの無い衝撃が襲った。

 グギャっと自分の中から嫌な音が聞こえた。

 俺の身体は意識を置いてはるか後方に飛ばされる。

 飛ばされた体は強い衝撃と何かが折れる音で、ドロリと赤く明滅する意識を取り戻す。

 さっきまで感じていた痛みが、可愛く思える痛みを脳が拒絶する。

 魔猪の一撃で両の腕が吹き飛んだような錯覚に、感覚のない腕を上げる。

 腕はあった。

 しかし、これを腕と呼んでいいのかが分からない。

 

 肘から先には、ぐしゃぐしゃになった肉袋が付いていた。


『――――――――!』

 誰かが俺の名を呼んだ気がした。

「―――ッ!」

 何かが俺の命を欲する。

 ゆっくりと何かが近寄る。

 身体中の骨が折れていて、動く事すらままならない。

 大きな巨体を震わせ、巨大な口が開かれた。

 ああ、そうか――――これが死のカタチなんだな。

 急激に体から抜けていく熱に「寒いな」と呟くつもりが、ゴボリと血を吐いただけだった。

 そこでティファニア・ストラトスは死の呪詛以外での死を経験した。



 小竜は怒っていた。

 生まれて二度目となる、身を焦がすほどの怒りに支配されていた。

 一度目はティファが、死の呪詛を受けた三年前。

 忌々しい呪詛痕がティファの命を弄んでいると知った時、未知の激情に呑まれた。

 前世の赤竜じぶんを知らないが、これほどの感情を持ったことは無いと何故か確信する。

 そして二度目。

 怒りに呑まれるどころか、逆に突き抜けて冷静になる。

 小竜の足元にはぼろ雑巾のようになったティファが力なく蹲っている。

 流れる血と共に熱を失い死に向かっているのが分かる。


 ―――傷が無い所を探す方が、難しい身体に世界が赤くなる。


 ―――肉袋となった両腕と冷たくなっていく体に意識が焼かれる。


 ―――今にもティファを食べようと開かれる口に全てが静かになる。


 静寂の中、一つの答えが導き出された。つまり―――。


 ――――これが邪魔なのか、と。


 そこからはただの作業だった。

 全ての元凶をただただ赤く染める。

 血の赤でなく全てを燃やす火の赤で。

 元凶が発する音が不愉快で、音すら焼き尽くす。

 輪郭が崩れる姿すら不愉快。

 崩れる端から、跡形もなく灰へと変える。

 後に残ったのは、家一軒分の灰と薄汚い淀んだ黒い魂だけだった。

 感情は魂も燃やせと訴えるが、理性が必要だと拒否する。

 冷静と激情の間で彷徨う精神は、一刻も猶予が無いことを理解する。

 激情をねじ伏せ、魔猪の魂を取りに行く。

 魔力の集合体である魂は、破壊されると保有していた魔力を周囲に拡散する。

 拡散した魔力は近くに存在する別の魂に吸収され、一時的な運動能力強化や治癒エネルギーとして働く。

 しかし、この魂の破砕には重大な欠点がある。それが砕く魂の覚醒率に回復量が依存する点だ。

 砕くと未覚醒領域の魔力は、拡散される事無く消失してしまう。

 ティファの傷を癒す為には最低でもC級の覚醒率を持つ魂が必要。

 だがここに在るのはF級の魔猪の魂だけ。

 だから、小竜は身を切り魔猪の魂に火を灯す。

 燃える魂の魔力が、ティファと小竜に注がれ身体の傷が癒えていく。

 魂の破砕と似て非なる魂を使った回復方法。

 魂の燃焼。

 破砕とは異なり即効性は無いが、未覚醒領域の魔力を治癒エネルギーに完全変換できる火竜にだけ許された力。

 腕と認識できない肉袋が徐々に元の形に戻り、全身に在った裂傷や骨折も消えていく。

 両腕の五指全部が復元された頃には、失った熱を産み出すように強く鼓動を打つ。

 命の危機が通り過ぎたのを確認すると、ティファの上で丸まりながら周囲の警戒を始めた。

 下から伝わる熱と鼓動に、荒れた心は穏やかな物となっていた。


「生きている」

 言葉にすると稚拙な感じになってしまう。

 意識を失う直前の状態を考えると、何故俺が生きているのか不思議でしょうがない。

 父さんが助けてくれた?いや、無いな。

 課題を与えられた時点で、自力到達以外あり得ないものとして行動する人だ。

 陰で見守って、危険な時に助けるなどと言う温い段階は、とっくに通り過ぎている。

 両腕に微かな温もりも感じ、恐る恐る目の前に晒す。そこには正常だった肌とは異なる色だが正常な形をした両腕があった。

 動作に問題ない腕は、小竜の背から伝わる暖かさに安堵を得る。

「あぁ~…情けない」

 間違いなく俺を助けてくれたのは小竜だ。

 魂魄体である小竜は、今までどんなことがあろうとも竜の力を使うことは無かった。

 肉体が無い魂魄体は、存在するだけで魔力や気を消耗する。

 竜の力を使いすぎれば、存在の消滅もあり合える。

 そんな小竜に、竜の力を使わせてしまった。

 自分の至らなさに、涙が滲みそうになるが噛み締めて耐える。

 泣いている猶予など無い。

 小竜を抱き上げて、自分の状態を確認する。

 身体には傷跡があるが、傷は全て完治していた。

 防具や衣類はぼろ布になっているが、探索自体には問題ない。

「装備なんてあってもなくても一緒なんです」

 防具職人見習いが、到達してはいけない極致だった。

 仕方ない。中途半端な装備では、素肌とあまり変わらないと身を持って経験してしまった。

 俺の装備は、探索用衣服と上から要所を守る自作のプロテクターだけ。

 気や魔力で身体能力を上げても、八歳児が運用できる装備は限られる。

 防御力の高い装備では機動力が下げられ、咄嗟の対応が遅れる。

 しかし、防御力が低い装備では、濡れた指で紙を突き刺すように装備を破ってくる。

「機動力を取るか、防御力を取るか」

 防具職人の命題が突きつけられる。どちらを選んでも探索を行うのは難しい。

『どちらかと言わず、両方手に入れんか馬鹿者』

 ゆっくりと目を覚ました小竜には、疲労が滲んでいた。

『鍛冶師なら答えを知っておろう。未熟であることを恥じるなら、奴から一秒でも早く業を修めよ』

「ありがとう小竜」

 万感の思いを込める。色んな思いが出かけるが、結局出て来た言葉はそれだけだった。

 魔猪から助けてくれたこと、傷を癒してくれたこと、そして進めと励ましてくれること全てに感謝を。

『別に…我はあの猪が気に入らなかっただけぞ』

「それでもありがとう。俺がこうして生きていられるのは、小竜のお陰だ」

『ふん』

 腕の中で眠そうに返事をする小竜。さてどうするか。

 ここで小竜が回復するのを待つか、それとも進むか。

 どちらも正しいようで違う気もする。

「進むか」

『その心は?』

「長引けば長引くほど俺と小竜の生存率が落ちる。まだ日が出ているけど夜になったらやばい」

『それしかなかろう』

 腕に掛かる小竜の重さが軽くなってないる。

 その軽さの分だけ小竜が死に安いと思うだけで、心がざわつく。

 無事だったホルスターから、回復薬の珠をあるだけ取り出す。

 手に握られたのは、一つだけだった。

「ほら、小竜。あーん」

『…いらん。小僧が食えばよかろう』

 いやいやする小竜の口に無理やり珠を押し込む。口に含むとすぐさま液状化するので返却は認められない。

「分かった。口移しでもいいよ?」

 飲み込んでしまった。残念。

 交戦でルートから外れてしまったので、なんとか元のルートを見つけ進む。

 それからは時折蟲に見つかりそうになるが、全力で隠形と離脱を繰り返し、なんとか危険領域の入り口まで戻ってこれた。

 境界領域を超え、安全領域に入っても気を抜けない。だが危険領域程注意を払わなくてもいいので、辺りの気配に気を配りながら小竜に言われた言葉を反芻する。

『どちらかと言わず、両方手に入れんか』

 確かにどちらか一つである必要はない。

 防御力もあり、機動力に優れた防具。

 限界など決めている場合ではないのだ。あれもこれもと強欲でなければならない。

 そう在らねば発展は無い。

 街の入り口で待つ父さんの姿が見えた。

 そこで漸く俺たちは帰って来たのだと実感した。

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