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「それでは…私の見た未来を確定いたします」

 彼女はそれを聞いてもなお、動揺などしなかった

 それはまるで自分をただの道具としてしか見ていないようで私は悲しかったのを覚えている

「これはどうしても、やらなくてはいけないことなんですか?ゼータ様」

「弟を失ってしまった彼女にとっては、もうこの世界に未練などない。それが身を滅ぼす未来だとしてもだ」

 やるべきことを伝えた後私は涙声でつづけた

『姉さま…いいえアンジェ様は…この戦いが終わるころに命を落とします』

「だって…偶然選ばれただけの魔女じゃないですか」

「…それよりもだミツバ…お前のほうは大丈夫なのか?」

「そう…ですね…、うっかり見ちゃったかもですね。

 忘れていたわけではない。

 七罪にも支払わなければならないがあることを…

「…フタバには言わなくていいのか?」

「ミツバはお姉ちゃんだからフタバに心配させたくないんだ」

「…そう…か」

「それにね、代償ならアンジェ様がいつも耐えていらっしゃるからミツバも怖くないんだ」

「今回のは代償じゃない…七罪の魔女に訪れる悲惨な最期だ」

「わかっています!私だって怖いんです!でも今やらないと…これ以上犠牲者が出るのも、アンジェ様が苦しむのも見たくありません!」

普段は緩くて何も考えていなさそうな姉妹だったのに

今日は珍しく大きな声を張り上げる姿にゼータは驚いた

「!!!」


「はぁ…はぁ…っ!?す、すみません」

「いや俺のほうこそすまなかった。ミツバに任せる。ただ無茶はしないでくれ」



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