8節

 一通りの自己紹介が終わると、アンジェの周りにクラスメイトが集まってくる

「ねぇ、アンジェはどうしてこの学校に?」

 この子は、確かミシェル…だったわね

「叔父の勧めでこの学校に通うことになったのよ」

「アンジェの叔父さんって…」

「特別有名な人じゃないわ、ただ落ち込んでいた私にここに来るれば何か変わるかもって言われたの」

「落ち込んでいた?」

「…そ、それは」

「ま、まぁいいじゃねぇか!アンジェもあんまりその話には触れられたくないんだろう」

「ごめんなさい。機会があったら話します。ただ今はちょっと」

 そう、この演じたアンジェこそ

 ―――アンジェの望む運命シナリオだった

「なぁアンジェお前―――魔女じゃないよな?」

 私は真っ先に疑われると思ってた

 あんな手紙を出しておいて疑われないほうが無理がある

 だからこそ動揺した

「な、なんで?」

「お前が来る1週間前手紙が来た、このクラスに魔女がいるってな」

「でもこのクラスには魔女はいない、この一週間で学園の学生、職員の死体は増えるばかり」

「ちょっとまてよサガ!それとアンジェがどう関係するんだよ!」

「落ち着いて、二人とも私なら平気だから」

「でもアンジェはいいのかよ」

「真っ先に疑われるのは仕方のないことだから」

「っち!」

 サガは不穏な空気のまま、その教室を後にした

「ごめんな、アンジェアイツ冗談きつくて」

「いいえいいの、かばってくれてありがとう。ルーカス君」

 ぎゅって握ると彼から違和感を感じた

「…どうかしたのか?」

「いいえ。ちょっと誰かに似てるって思っただけ」

「そ、そうか?」

 ―――無自覚か?それとも

 彼が私たちと同じ魔女同胞だということを

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