第2章 初めまして
6節
――クラスに一人魔女がいる
そう書かれた手紙を学園に送り付けてからそろそろ1週間経つ。
私立祓魔学園、通称、魔女狩り養成学園
先日私が殺した
殺すたびに人の記憶が流れてくるのは厄介だったが今じゃ大事な情報源になっている
私は死体だけではなく古い書物には触れないようにしている、それだけ歴史があれば嫌な情報も見ないわけではない
ただやむを得ない状況を除いて…
「お前…この前先輩と一緒にいた奴…!!!」
先輩…かならばこの男もエクソシストなのだろう
「それがどうしました?」
私はそのあとに帰ってくる言葉を知っている
「お前に出会った人間は殺されるらしいな!!!お前魔女…だろ」
「ふふっ、だとしてただの非力な
「黙れ魔女!!!先輩の仇だ!!!」
彼の持っていた呪符は空振りし武器も一瞬のうちに破壊される
「身の程をわきまえよ。ただの小童に七罪が殺されるわけがないだろ?」
「なっ!!!七罪だと!!?じゃあお前は七罪の魔じ…」
最期まで言わせる時間を与えずただ彼の喉元を握りつぶした
「さて、手紙は送り付けたし忍び込むのに邪魔なエクソシストは殺した…後は」
「…ぐっ」
何度この痛みに耐えてきたのだろうか?
何度苦しんだだろうか
もう覚えていない
「この姿で潜入するには顔がバレているな」
目撃した情報をたどってもこの男が最後だった
だけど用心するに越したことはない
そういって顔を年相応に戻して腰まであった髪をあっさりと切った
未練などないかのように…
「っとしゃべり方も変えなければいけませんね。強気な少女も悪くはありませんが…いざっていうときか弱い少女のほうが油断も生まれる」
そう言い聞かせて、昔の自分の姿になるのだった
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