第33話 ノイスバイン帝国3

「さて、ライセル候の作戦は一理あるとしてだ。ドレイク軍が必ずしも兵を伏せているとは限らない。これから前線に兵が集結することも視野に入れて、幾つか戦略を練る必要がある。皆の意見を求め――」


 オヴェールが再び戦略を話し合おうと言うとき、突如として皇帝の言葉を外で騒ぐ兵士の喧騒が遮った。


「何だあれは!」

「馬鹿な!」

「何故こんなところに!」

「信じられん! 本物なのか!?」


 声を聞く限りでは何かに驚いているようだが、何に驚いているのか肝心な言葉は聞こえてこない。

 オヴェールが渋い顔で声の聞こえる天幕の人口に視線を向けると、一人の兵士が転がるように駆け込んできた。

 オヴェールもよく見覚えのある初老の男は、全身鎧フルプレートに身を包んだ近衛騎士団の団長ホフマンである。普段は冷静沈着で、オヴェールや部下からの信頼も厚い男だ。

 感情を表に出すことの少ない彼が、今は白髪交じりの髪を振り乱して酷く狼狽していた。

 よほど急いで駆けつけたのだろう。ホフマンはオヴェールを見つけるなり、息も絶え絶えに声を上げた。


「へ、陛下! ドラゴンです! ドラゴンが現れました!」


 事態を飲み込めずにオヴェールは首を傾げる。


ドラゴン? 何を言っているのだ。何かの冗談か?)


 天幕の中ではみな訝しげな表情を浮かべる。ドラゴンなどこの辺りにいるはずがない。誰もがそう思っているからだ。


「見間違いではないのか?」


 オヴェールの言葉に他の貴族も頷く。

 ホフマンも遠くから見ただけであったが、目は良い方だし、あれ程の巨体を見間違えるはずがなかった。何より目撃者はホフマンだけでなく、殆ど全ての兵士がドラゴンを目撃していた。


「見間違えなどではございません! 大勢の兵士が国境の丘に降り立つドラゴンを目撃しております」


 オヴェールは貴族たちと互に視線を交わし、最悪の状況を思い浮かべる。


「ドレイク王国はドラゴンを戦場に持ち込んだと言うのか?」


 ドラゴンと戦うのは想定外のことだ。

 オヴェールは俯き唇を噛み締めた。ドラゴンの戦力は万の軍隊に匹敵する。匹敵するだけならまだ良い方で、ドラゴンの種類によっては勝ち目がない。天災と同じで過ぎ去るまで隠れて震えているしかないからだ。

 焦りと不安でオヴェールの掌からじわりと汗が滲む。


ドラゴンはこの世界で最強の存在だ。そんな者を投入されては勝ち目などないではないか。一体どのような方法で従えているのだ。まさか力ずくで? いや、有り得ない。如何に身体能力の高い竜人ドラゴニュートでも、ドラゴンを殺さず従わせるのは無理に決まっている。では何らかの交渉をしたのか?)


 ふと、そんな考えが脳裏を過ぎる。焦燥感に駆られて矢継ぎ早に口を開いた。


「誰か竜人ドラゴニュートドラゴンと会話が出来ると聞いたことはないか? もしドラゴンと意思疎通が出来るのであれば、ドレイク王国がドラゴンと何らかの取り引きをした可能性もある」


 問いかけるも返事は返ってこない。如何に竜人ドラゴニュートであろうとも、ドラゴンの言葉を理解できるとは聞いたことがないからだ。

 それでもゼファインには、ドラゴンと会話をするだけなら心当たりがあった。


「陛下、ドレイク王国がドラゴンと何らかの取り引きをしたのかは分かりかねます。しかし、上位のドラゴンは高い知能を持ち、言葉を話すと聞いたことがございます」

「それは本当かゼファイン侯!」

「遥か昔に聞いた話ですので、確証はございませんが……」


 交渉が成された現実味が一気に帯びるが、ドラゴンは傍若無人で力の象徴だ。意思疎通が出来たとしても、簡単に他者に従うとは思えなかった。

 仮にドラゴンを従えているなら、どのような交渉が交わされたのかは気になるところだ。


「ホフマン、他に情報はないのか?」

「私にはこれ以上のことは分かりかねます。もう暫くすれば、国境を監視する偵察部隊が情報を持ち返ると思うのですが……」

「それまで待つか。いや、近くまで行って確認できないか?」

「陛下が自ら赴くのは賛成できません。万が一のことがあってからでは遅いのですよ?」

「ホフマンの言う通りです。ご自重ください」


 ホフマンの言葉をヴェルニューが後押しする。気性の荒いドラゴンが従順とは思えない。危険な場所に皇帝を向かわせるなど有り得ない事だ。

 同じく皇帝の身を案じたライセルとゼファインが、陛下が行くくらいなら自分がと名乗りを上げた。


「確認なら私が行きましょう。陛下はここでどっしり構えていればよいのです」

「ライセル侯だけでは心もとない。私も付いて行きましょう」


 オヴェールは自らの目で確認をしたかったが、こうも周りから止められてはどうにもならない。しかも上位貴族の二人が代わりに確かめるとあっては、これ以上の我が儘を言うわけにもいかなかった。


「ではライセル侯、ゼファイン侯、頼まれてくれるか?」

「お任せ下さい陛下」

「私の知恵も少しは役に立つでしょう」

「そうか、では近衛騎士団から精鋭100人、宮廷魔術師から10人を選び護衛に付けよ。くれぐれも気をつけてくれ」


 二人は黙って頷くと椅子から立ち上がり、オヴェールに深く一礼して天幕を後にした。

 事態に備えてオヴェールはホフマンを椅子に促す。常に結果が最悪とは限らないが、対策は必要だ。


「ホフマンお前も席に着け。聞きたいこともある」

「はっ! では失礼いたします」


 ホフマンが末席に腰を落とすと、ヴェルニューが重い口を開いた。


「陛下、如何いたしましょう。まさかドラゴンとは……」


 オヴェールは直ぐに言葉を返せなかった。

 ドラゴンと戦うには一般兵の装備では役に立たない。硬い鱗を貫くには相応の装備が必要だ。街へ戻ればドラゴンと戦った冒険者がいるかもしれないが、冒険者ギルドがある大きな街に戻る時間はもうなかった。


「ホフマン、近衛騎士団でドラゴンは殺せるか?」

「陛下、ドラゴンと申しましても種類も強さも様々です。答えようがございません」

「ふむ、では質問を変えよう。どの程度のドラゴンなら殺せる?」

「近衛騎士団であれば下位竜レッサードラゴンなら恐らくは……。幸い近衛騎士団の装備する剣はミスリル製です。これならドラゴンの鱗すら容易く切り裂くでしょう。ただ、空中からブレスで一方的に攻撃されますと、こちらは手も足も出ませんが……」


 オヴェールは渋い顔を見せる。


(魔法で地上に落とす必要があるのか……。それにしても下位竜レッサードラゴンを殺すのがやっととは。現れたドラゴンは、もっと上位の可能性もあるというのに、困ったものだ……)


「誰かセルゲイを呼んで来てくれ」


 外で従者が駆け出す足音が聞こえ、暫くすると一人の老人が天幕に足を踏み入れた。

 老人の手には、ぐにゃりと拗くれた木の杖が握られ、全ての指には魔道具マジックアイテムと思しき指輪が嵌められていた。顎髭が長く伸びた顔には、樹木が年輪を刻むように、幾つもの深い皺が刻まれている。真っ白な眉は長く伸び、その下では鋭い眼光が光っていた。

 老人の名はセルゲイ・ハワード。多くの宮廷魔術師を束ねる長であり、数多あまたの知識を秘めた賢者と呼ばれる存在であった。

 年齢は既に90を超えているが、魔法は未だ衰えを知らず、ノイスバイン帝国にその人ありと言われる人物だ。


「陛下、この老いれめに何かごようですかな?」

「先ずは座ってくれ。お前なら何故呼ばれたのか聞くまでもないだろ?」

「やれやれ、ドラゴンのことですな?」


 椅子に座ると当然のようにドラゴンのことを口にする。ドラゴン騒ぎの直後に呼ばれたら誰でも見当はつく。


「単刀直入に聞こう。お前の使える魔法で、どの程度のドラゴンが殺せる?」

「陛下、ドラゴンは魔法に対する耐性が高いのはご存知ですかな?」

「いや初耳だ。そうなのか?」


 オヴェールが知らないと言うと、セルゲイは天幕の人物を問うように見渡した。

 首を縦に振るのは近衛騎士団のホフマンだけで、後方で待機している従者や、席に着いているベルニューも首を横に振る。

 殆どの者が知らないことにセルゲイは眉をひそめた。


(よもやこの程度の知識もないとは……)


「先ずはドラゴンの鱗ですが、あれは魔法に対して高い耐性があり、並の呪文では傷を付けることも出来ないでしょう。例え下位竜レッサードラゴンであっても、魔法で殺すことは容易ではございません。魔術師の数は勿論ですが、質の方も要求されます」

「……それは人数さえ揃えれば殺せるということか?」

「第4等級の攻撃魔法を使える者が1000人は必要かと。第5等級であれば200人。第6等級であれば30人で足りるでしょう」


 オヴェールの表情が見る間に曇る。魔術師は2000人いるが、その中で第4等級の攻撃魔法を使える者は恐らく1000人程度だ。宮廷魔術師の中でも第5等級を扱えるのは一握り、片手に収まってしまう。等級が一つ上がるだけで、それほど魔法は覚えるのが困難になる。

 上位の魔術師を全て投入してやっと倒せる相手。しかも攻撃を仕掛けてくるのがドラゴンだけならまだ良いが、竜人ドラゴニュートと連携をされたら一溜まりもなかった。ドラゴンの中で最も弱い下位竜レッサードラゴンでこれだ。

 話を聞いていた近衛騎士団のホフマンだけが、不思議そうに首を傾げていた。確かにドラゴンは強いが、魔術師が1000も必要とは思えないからだ。

 現にホフマンは先代国王の次代に、街道を塞いでいた下位竜レッサードラゴンを討伐したことがある。大部隊であったが、魔術師は100人もいなかったはずだ。


「お言葉ですがセルゲイ殿、下位竜レッサードラゴン相手に魔術師が1000人も必要ないと思うのですが? 私は先代国王にお仕えしていた時、下位竜レッサードラゴンを討伐したことがありますが、魔術師は100人もいなかったと記憶しています」


 セルゲイはそんな事かと肩を竦める。


「認識がズレているのだ。お主が一般的に下位竜レッサードラゴンと呼んでいるのは、大昔に魔物とドラゴンの間に生まれた亜竜のことを指している。姿形がドラゴンに似ていることから勘違いをしているのだ。希に冒険者がドラゴンを倒したと自慢気に話をしているが、それらも全て真のドラゴンではなく、亜竜のことを言っている」

「――そうなのですか?」

「成体の下位竜レッサードラゴンであれば、体長は30メートルを優に越えるはずだ。幼体のドラゴンは巣から出ることがないため、とても遭遇するとは思えん。昔お主が倒したドラゴンを思い浮かべて見よ。体長は30メートルも無かったはずだ」


 ホフマンは記憶をたどり昔の事を思い浮かべる。

 今とは違い髪はまだ茶色く、血気盛んな若造の頃だ。当時は酒場で酔い潰れる度に、体長15メートルのドラゴンを討伐したことを自慢げに話していた。酔った勢いで飲み仲間の女に告白し、それが今では自分の妻だ。

 忘れられない思い出の一つ。月日が経った今でも当時の事は鮮明に覚えている。


「確かにそこまで大きくはありませんでした」

「だから言うたであろう? 認識がズレていると。お主が下位竜レッサードラゴンと呼んでいるそれは、亜竜のことを言っておるのだ。もっとも、間違えるのも分からんではないがな……」

「間違えるのが当たり前のような言い方ですね」


 ホフマンが苦笑いを浮かべると、セルゲイが話し出す。 


「真のドラゴンは繁殖率が低いとされておる。数も少なく遭遇する人間は殆どいないだろう。代わりに亜竜はドラゴンより繁殖率が高く、目撃情報もそれなりにある。人間が亜竜のことをドラゴンと勘違いをするのも、仕方ないと言えるのだ」


 ホフマンはセルゲイの説明でドラゴンの認識を改める。同時に目撃したのは亜竜の可能性が高いのではと考えた。

 遠目から見ただけで大きさは分からないが、セルゲイの話では、ドラゴンと遭遇するのは極々希なことだ。目撃したのが亜竜と考えた方がしっくり来ていた。

 オヴェールもそこに一筋の光明を見ている。


「セルゲイの説明は分かった。話を聞いた限りでは、目撃されたドラゴンは亜竜である可能性が極めて高いと思うが、どうだろうか?」


 ヴェルニューは頷き返す。


「セルゲイ殿が言われる認識のズレを正すなら、陛下の仰る通り亜竜の可能性が高いと思われます。もし亜竜であるなら、大きく軍を再編せずとも、近衛騎士団と魔術師が100人も居れば、十分に事足りるのではないでしょうか?」


 ホフマンも同意とばかりに頷いた。


「その時は私が近衛騎士団を率いて亜竜の討伐に当たります。ご安心ください陛下」


 オヴェールは「うむ」と鷹揚に頷く。何とも頼もしい限りだ。

 問題になるのは目撃されたドラゴンが、下位竜レッサードラゴン、或いは、その上位に当たる上位竜スペリオルドラゴンの場合だ。

 全てを忘れて逃げ出したいが、国の状況を考えるとそうも言っていられない。

  

「ではドラゴンが亜竜でなかった時の話だ。1000人の魔術師で下位竜レッサードラゴンを倒せるのは分かった。だがもしだ。もし現れたのが上位竜スペリオルドラゴンの場合、我が軍は勝てるか?」


 オヴェールの視線はセルゲイを捉えていた。


「もし文献で伝わるような力を持つなら国が滅ぶでしょう。勝ち目などございません。即座に降伏することを進言いたします」

「……どうあっても勝てないと言うのか?」

「勝てませんな」

「セルゲイ殿! それを何とかするのが宮廷魔術師たる貴方の役目ではないか!」


 ヴェルニューが叫ぶと同時に天幕に皇帝付きの従者が入ってきた。


「陛下、偵察部隊からご報告がございます。お通ししてもよろしいでしょうか?」

「直ぐに通せ」


 誰もがドラゴンの情報を待ちわびていた。セルゲイの言葉を信じれば、最悪戦わずして負けることも有り得るのだ。

 自ずと天幕の入口に視線が集中する。

 天幕に入った偵察部隊の男は、向けられる視線と異様な雰囲気に固唾を呑む。緊張した足取りで皇帝の前で跪くと、見てきた全てをありのままに話した。


「申し上げます。丘に降り立りたドラゴンの体長は約40メートル。ドラゴンの背からは三人の男女が姿を現わし、ドラゴンと共に丘の上に留まっております」


 ドラゴンの大きさを聞いて、騎士団長のホフマンが絶句する。以前に戦った亜竜の倍以上の大きさだ。

 オヴェールがセルゲイに目を向ければ、諦めたように溜息を漏らしていた。


「セルゲイ、上位竜スペリオルドラゴンなのか?」

「……恐らくは下位竜レッサードラゴンでしょう」


 ドラゴンの体長を聞いて肝を冷やすが、下位竜レッサードラゴンであることを知り一先ず胸を撫で下ろす。亜竜でないことは残念だが、軍の半数をドラゴンに当てれば、まだ勝てる見込みはあると思われた。

 次のセルゲイの言葉を聞くまでは。 


「陛下、ドラゴンの強さは大きさに比例します。現れたドラゴンの大きさを考えますと、下位竜レッサードラゴンの中でもかなりの力を持つ固体と思われます。我が軍の総力を上げても、倒すことは出来ないかもしれません」


 オヴェールは瞳を見開いて絶句し、ヴェルニューが食ってかかる。


「魔術師が1000人も居れば勝てると言ったのはセルゲイ殿ではないか!」

「あれは平均的な下位竜レッサードラゴンを想定した数字なのです。体長が40メートルあると言うことは、平均的な体長より5メートルは大きいことになります」

「たったの5メートルだぞ? それが何だと言うのだ!」

「ベルニュー候の仰りたい事は分かります。ですが僅か5メートル体を大きくするのに、成体のドラゴンは長い時間を費やすのです。それこそ数万年と言う膨大な時間を。その長い年月が、ドラゴンの力を飛躍的に高めるのです。私がドラゴンの強さは大きさに比例すると言ったのは、そう言うことを意味しているのです」


 ヴェルニューは歯を剥き出し「くそ!」と、拳をテーブルに叩きつけた。

 震動でグラスの水が揺れて僅かに零れ落ちる。本来なら後方で控える従者が直ぐに水を拭き取るが、この場の空気がそれを拒んでいた。

 張り詰めた空気の中でオヴェールが重い口を開く。


「戦っても絶対に勝てないか?」

「今のままでは勝てないでしょうな。攻城兵器のような大掛かりな装備を準備出来きるなら、或いは何とかなるかもしれませんが……」


 場の空気が沈んで誰もが口をつぐんでしまう。


「三人の男女とはどんな奴らだ?」


 絶望感の中でホフマンが偵察部隊に尋ねる。三人の男女、その竜人ドラゴニュートドラゴンを操っている――ドラゴンとの交渉者――と思われたからだ。


「三人とも人間でした。貴族風の男とドレスを着た女性、あとは冒険者と思われる少女です」

「はぁ? なんだそれは」


 誰もが阿呆のように口を開いて驚いていた。竜人ドラゴニュートではなく人間、しかもドレスを着た女性である。

 流石に巫山戯ていると思ったのか、オヴェールも問いただす。


「見間違いではないのか? 本当に竜人ドラゴニュートではなく人間だったのか?」


 皇帝の問いに嘘はつけない。もし嘘をつくようなことがあれば極刑に値する。だが返ってくる言葉は先ほどと同じだ。


「三人とも人間でした。間違いございません」


 真剣な眼差しはとても嘘を言っているようには見えない。元より偵察部隊は敵に掴まった時のことを考慮し、信頼の置ける兵士で構成されている。嘘を話す者などいるはずもなく、それだけにオヴェールは困惑するばかりだ。


(どうなっている? ドレイク王国には人間がいないはずだ。しかもこのタイミングで来たと言うことは、今回の戦いにも関係があるはず。単純に考えるなら戦争に介入するため。ドレイク王国の援軍ということになる。ならば交渉次第で引くことも有り得るか……)


 オヴェールは周囲を見渡すとこれからのことを話し出す。それは自ら交渉に向かうという信じがたい決断だ。

 騎士団長のホフマンを筆頭に、この場にいた誰もが止めに入るも、オヴェールの決意は揺るがなかった。

 少しでも交渉の成功率を上げるため、この戦いに勝つために、皇帝としての矜持がオヴェールの心を奮い立たせていた。

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