怖い…あ、あぁぁ、怖いよ怖いよ怖いよぉ

いつからだろう?

学校が辛くなったのは。

いつからだろう?

毎日が苦しくなったのは。

いつからだろう?

人の関わり合いがなくなったのは。


毎日毎日疲れる。苦しい。

あぁ、無に帰るのが怖い。

死にたい。痛いのはいやだ。

あぁ強欲で怠惰で妄想を考える自分。

何もしたく無い。

でも、何かを手に入れたい。


何の努力もせずに生きたい。

それがダメなら、死たい。


現実を受け入れられない彼は、妄想を始めた。

筋力、智力、なんでもいい才能が欲しい。


毎日家から学校に行く。

みんなが答えてくれる。

しかし、自分は答えない。

テストの点数は、悪い。

みんなとの会話もない。


……あぁ、眠たい。……


いつしか眠くなる。

面白いことなどない。

やる気も起きない。


…なぜ?


前はみんなと会話をして、出かけたり悪いことをしたりした。

テストの点数は、普通より上だった。

スポーツも、嫌いではないし毎日体育館に昼休み行った。


後でやる。

結局できない。

馬鹿、阿保。

今はいい。

今度やる。


何もしてこなかった少年は、何もやらない。


ー学校に行く必要があるのか


怒られる。怖い。やめて


やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて!!


やめて。


もう疲れたんだ。

もう嫌なんだ。

死にたい。

でも、死にたくない。


痛いのは嫌だ。

無になるのは嫌だ。

忘れるのは嫌だ。


何もしなかったくせに何かを求める。

怠惰で強欲なじぶん。


そんな彼は、夢を見る。

小説を読んだ。最初は、文字だけで面白くなかった。

しかし面白い。

自分に力があると言う妄想をする。

しかし、彼は現実を見る。



…何故ここに居る?


分からない。


…何故生きる?


分からない。


…何故死ぬ?


分からない。




あ!


死のう。


忘れなければいいな。

痛くなければいいな。

みんなのこと忘れないよ。

忘れたくないな。


……バイバイ。…


少年のめから、何処と無く涙がこぼれる。


ききぃぃー!!ドーン!!


信号を無視して車に当たった。


赤い液体がアスファルトに広がる。


熱い。


痛い。


いや、痛くない。


あ。


死んだ……………

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

僕という人物 @kaguchi10843

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る