第5話「一人っ子の俺の最終決断!?」

「漫画でも読むか・・・・・・」


 お風呂から出た俺は、自分の部屋でくつろいでいた。


「お兄ちゃん!」

「にいに!」

「バカ兄貴!」


 三人の女の子が部屋へ入ってくる。

 みんな僕の愛すべき妹達だ。


「どうした? 何か用か?」

「みんなで近くの公園に星でも見に行かない?」

「星か・・・・・・仕度するから少し待ってて」


 妹達に誘われ、寒くないようにコートをはおり、近くの公園に向かう。

 公園から見る夜空には、天の川を含めた多くの星が輝いていた。


「うわぁ、綺麗・・・・・・」


 ユイのこんな顔が見れるとは思わなかった。


「やっぱり、女の子なんだな」


 俺は心の中でそう思った。


「ベンチに座ろう~ 飲み物あるよ~」


 サヤカは、やっぱりしっかり者だ。

 寒くないように温かいお茶をみんなに配ってくれた。


「あれは、織姫様かな~?」


 天の川を見たモモちゃんのその言葉にみんなが笑った。

 モモちゃんは、人を笑顔にしてくれる。


「こんな妹達がいて本当に幸せだなぁ」


 それは、この生活がずっと続いていきますように。

 そんな思いを込めて言った言葉だった。


 だけど、そんな時が続くはずは無かった。

 やはり、この時はきてしまった。


「にいに、そろそろお別れの時間だよ」


 いやだ、お別れなんてしたくない。


「バカ兄貴、ちゃんと決めて?」


 決めることなんてできないよ。


「誰を選んでも私達は、みんな幸せだから」


 俺は幸せになんてなれないよ。


「お兄ちゃん」

「にいに」

「バカ兄貴」


『私達の中から誰を妹にする?』


「・・・・・・・・・・・・」

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