第6話ギドロックとセリナとの和解 そして一茶との出会い

岬で寝ている五人のところに海の家のバイトを終えた水芝と剛来が現れる


剛来「うおっ何やってんだ!ガキ共」

岬に着いた瞬間寝転がっている五人に気づきビックリする剛来


水芝「おめぇぇぇらぁぁ学校サボんなよぉぉぉ!」表情は笑いながら怒る水芝


剛来「うおらぁぁ起きろガキ共ぉぉぉっ!!」


気がつき起きるナッシュとバン


ナッシュ「うおっゴリ剛来さん!」半目開きで驚くナッシュ


剛来「誰がゴリ剛来だ!」




水芝「潮風高校はどーもワタルみたいにサボり癖ある奴多いようだな~」ニコッ

ゴゴゴゴゴ


バン「水芝さん、いやですね、これには話すと長くなる事情があって!」引き攣った顔で汗を垂らしながら水芝に答えるバン


ナッシュ「えっ…ワタルさんて俺らの学校だったんすか?」


剛来「おうよ!コウと俺は五霊高校だったがワタルはお前らと同じ潮風高校だった!」


ナッシュ「だったて事は、退学か辞めるかしたんスね?」


水芝「ああーアイツも潮風高校の派閥争いに疲れてな!で元々は当時敵対してた俺ら誘って岬に集まるようになってから、俺らとバイトしながら岬の仲間集めたり遊んだりしてるうちに吹っ切れて辞めたんだ」


バン「そうなんすね…」

ナッシュ「どーりで…」


剛来「ワタルが潮風高校の要注意人物に詳しいのはその為だ…てお前らボロボロじゃねぇか 覚醒デビューして初日の登校でリンチに合い負けちまったのかぁ?」からかうように質問する剛来


バン「高校デビューみたいに言わないでくださいよ(笑)」


ナッシュ「ま…負けてないわ!というか今日ブレストとゲルガウスと鉢合わせになりましたよ!」


剛来「えっ!?」


水芝「ナッシュ、バン詳しく…。」




事の顛末を事細かく水芝と剛来に話すバン




水芝「お前ら運良かったなあー、竜騎士ブレストは潮風最大勢力率いて在学中ワタルと死闘繰り広げてたぐらいしつこく強い奴だぜ」


バン「ワタルさんあんな化け物とやり合ってたんすね…めっちゃつえーんすね!」






剛来「当たりめえよおーっ!まあ俺も負けないぐらい強いがな!まだ五霊高校在学時ワタルと敵対してた時この俺様の持ち前のパワーでワタルとはやり合いまくってたからな!」


水芝「でもゲルガウスには負けたよね(笑)筋肉ゴリラくんww」


剛来「ああっ!喧嘩売ってんのか!インテリヒョロガリ坊ちゃん!」



剛来「それにしても狂犬ギドロックと烈怒姫流のセリナに初日でよく勝てた

な!ナッシュよくやった!」



ナッシュ、剛来「「ウェーイ」」拳を合わせいつものノリが出る




バン、水芝「(超うぜえ……!)」ズーン





水芝「そういえばさっきバン、ナッシュが狂気に目覚めたとか狂化覚醒したって言ったよな、ナッシュ何があった?」




剛来「狂化覚醒は理性失う諸刃の剣だが5倍~10倍以上の力を得れる相当な習得者数少ないレアな才能だぜ!」


ナッシュ「よく覚えてないんすけどコウスケとヤスから中学時代の記憶を呼び覚ますようなこといわれた後意識が跳んで気がついたらセリナちゃんとギドロックが倒れてて後からバンやコウスケに聞いたら俺がやったらしく……なんか自分の力でギドロックに勝った気しねえしセリナちゃんみたいな娘に手え出して最低だ俺…!」


気がついて起きるコウスケ「うぉっ水芝さん!ゴリr…剛来さん!」


剛来さん「お前今完全にゴリラ言いかけたろ」


笑いをこらえる水芝とナッシュとバン


バン「ウォッホン…コウスケお前ナッシュと同じ中学だったんだろ?なんつーか中学と高校でどう変わったか知ってるか…俺が思った以上に人が変わるつーかなんかそんな感じがしたから」


剛来「その咳ばらいなんだよ…」


コウスケ「そっすねー間違いなく影の総番で巌流中学仕切っててでも三年の時に一回女に負けたり他にも複数の敵対勢力から罠にはめられたりして色々敗北が重なって卒業間際には影の総番の肩書き失って皆結構離れていったんすよね、兄貴が負け無しの時は都合よくついていってた奴らとかが…」




「ああもちろん俺やヤスみたいに最後までついていってたやつらも5分の1くらいはいたんスけど兄貴自信失ってから女の子にめちゃ優しくなったり学校で喧嘩もしなくなって明らかに変わりましたねー、時々影の番長時代の話振っても返事なかったりなんか忘れてたりして…」



バン「ナッシュ……お前まさか記憶喪失!?」



水芝「それと多分多重人格だろう…!」



コウスケ「そうなんすか兄貴……!?」



剛来「確かに狂化覚醒者は昇華覚醒者よりも更に変わり種…心的外傷や価値観の著しい偏りを持つ者に発現しやすいと言われてるぐらいだからな!」



コウスケ「剛来さん…そんな難しい単語喋れ…知ってたんですね!」


剛来「うるさい」

ゴンッ


コウスケ「ベッ!!」

剛来にげんこつをもらうコウスケ



再び緊張した空気から笑いをこらえる空気に


水芝「…………」ぷるぷる


バン「………(アカン)」ぷるぷる




ナッシュ「でも言われてみれば……コウスケやヤス達が言ってる事わからなくなったり、

覚えてなかったり記憶なくしてたりしますわ…そうか…どーりで…何となくそんな気はしてたが…やはり…」

腑に落ちるナッシュ



剛来「やはり確定だな…!」



水芝「ゴホン……問題は今回は元の人格と交代し、それで窮地を脱出できたからいい方向に働いたが、今後できるだけ制御できるようコントロールできるようならんと、味方を傷つけたり、味方と連携とったりだの冷静な戦略立てれなかったり、必要以上に相手を痛めつけたり、自分に反動がでかく降りかかるから課題はそこだな。」


コウスケ「でもやっぱり今回は助かったすけどね!」


水芝「バンもリミッター外れるのは諸刃の剣過ぎる、しばらく制御する心の鍛練だ。」


バン「ええ~面倒臭いっス。」


剛来「でもナッシュの覚醒してからの登校初日でいきなりバトルロイヤルとはお前ら大変だったな!ボロボロじゃねーかガッハッハッ!!」


水芝「とりあえず骨折は重症だな…今日はシズクとキー坊が夕方頃来るから専念してつきっきりの治療に専念する…!ナッシュのお守りどころじゃないなこりゃ」


バン「ハイ」



コウスケ「にしてもゲルガウスのやつ昇華覚醒闘気オーラ感じなかったんすけど」


バン「あ~確かに」


剛来「ああ~あのアホは特別でな……価値観の偏りだの…昇華覚醒の儀だの伝授だのそういうのと無縁でな…アイツは本能のままに自分の五体だけでただ暴れて目についた奴に片っ端から襲いかかり覚醒者と渡りあっている…本能のままに暴れるからよ、俺やコウが在学中に御霊高校に殴り込みかけてきたりしてたんだぜ?…いい迷惑だったぜ全く!」



バン「え…それって…」



コウスケ「生身ってことっスか?」



水芝「そうだ。昇華覚醒の儀式による闘気オーラの発動とか何もなし、普通の人間の状態で闘気だけで闘かってやがるんだ!それで覚醒者達と渡りあっている、化け物だな一言で言やあ。

「まあ色んな奴がいるって事だ価値観の偏りや強い執着を元に覚醒の儀をして覚醒者になり闘気オーラを身につけた奴もいれば狂化覚醒して狂気の力をナッシュみたいに使うやつもいるが…」


「昇華覚醒や闘気オーラだけじゃなく、超能力や特異体質や鍛練の力や魔法だの魔術やら呪術だの気功だの聖なる力だの天候を操る力だのそういうのでオーラ使いこなして闘う奴らはごまんといる、 …俺らからしたら昇華覚醒の闘気オーラに近いものと解釈しているが奴らからするとまた別のタイプらしい」


バン「でも潮風高校は昇華覚醒者多いですよね!」



水芝

「まあ皆が皆俺らみたいな偏りや執着だの、強い想いを昇華して力に変えて信念持って闘ってる訳じゃない…遊び気分だったり生まれつき特殊な力もってたり…特に努力や信念持ってなくても強い奴らゴロゴロいるぜ!」


「ちなみにさっき言った昇華覚醒だけじゃなく、魔術やら呪術やら超能力やら気功やら特異体質やらそれらを一括りにして、便宜上オーラ使いと呼んでいるがゲルガウスはそれすらない…要するにただの馬鹿力だけで闘ってる! それであの強さで禁忌の三人のうちの一人にはいっているところが逆に恐ろしい!」


コウスケ「なんかアイツはブレストとはまた違った人間とは思えない程の鬼気迫る迫力を感じたっスね!」


とっくに起きて話をちゃっかり聞いていたヤス「…確かに…」



剛来「うおおっビックリしたぁ!急にしゃべんな馬鹿!」



ナッシュ「でも少なくともギドロックとセリナちゃんは昇華覚醒者だったし俺らと似たような心の傷や闇をもっている気がした…あの二人とも出会い方が違ければ仲良く友達になれたのかも知れない…そういう意味ではなんか残念だな…」




バン「ナッシュ…」



コウスケ「巌流中学の影の総番時代のナッシュ兄貴からは考えられない発言すね」




ヤス「確かに…でも…」



コウスケ「ああ…兄貴は兄貴だ!」



ナッシュ「全て思い出せる訳じゃないけどそういってついてきてくれたお前らに救われてる…ありがとう」


ヤス「…勿体なきお言葉!」ジーン


コウスケ「礼なんて言わなくていいっすよ!俺達は好きでついていってんスから!」


バン「でもナッシュお前最初コウスケを苦手扱いしてなかったけか?ヤスの話を聞いた時も意気消沈してたし…」


ナッシュ「ああ俺は裏切っていった奴らの事は鮮明に覚える…!そいつらのせいで自信なくしてなんつーか人に対し猜疑心抱くようになってしまってて…コウスケやヤスも何か俺を利用したりかつて裏切った奴らみたいに裏切るんじゃねーかと懸念し好意向けられてもそれで不信感で「どーせ裏切る、うざい」としか思えなくて距離置いてたんだ!だが今は疑うのは辞めた!」


ヤス「そーだったんすね…どーりで兄貴影の総番のポジションなくしてから俺らにも冷たい感じになってたんすね…ご安心を!…俺は兄貴を慕っております!畏敬の念を込めて!」


コウスケ「そーだったんすか…兄貴…!裏切っていったカス共と俺らは違います!考え過ぎずドンと構えていて下さいっす!」




バン「なんと素晴らしき忠義心!」






ナッシュ「そういえば五霊教連と冥府四天王従えてる禁忌の三人の残る一人のケレスって奴も昇華覚醒者なんすか…?」



水芝「わからないが冥王ケレス…奴は冥王星のエネルギーを操り冥の力…魔術を使う 相当強力だ 岬と学校の間から外れたところに奴の根城がある!冥府の館と呼ばれている四階建の建物だ!夜はそこで集会がありケレスが何かしているらしいがそこには近づくな!命が惜しければ…」



バン「中学の時の俺の天谷て相棒がよ…俺と昔の後輩と三人で面白半分でそこに入ってケレスに天谷は昇華覚醒者であるに関わらず全力で闘ったんだが再起不能にされ今も病院で意識戻らず死線をさまよっている 俺と後輩をかばって…… あの時俺に力があれば…!」


ナッシュ「そんなあぶねぇのか冥府の館は…」



隠れてそれを見てる後輩「(いやバン…あれは天谷さんとバンに冥府の館に入ってみようと誘った俺が悪かったのです!そんな俺を天谷さんとバンは命懸けで真っ先に逃がしてくれて…天谷さんバン…すいません!)」


バン「俺も天谷も面白半分で行ったのは変わりない…だがいつかケレスだけは禁断の三人だろうと俺の手で必ず敵を討つ!」


隠れてバンを見てる後輩「(その時はもちろんお供します!)」



水芝「できればワタルと同意見で引き止めたいが…気持ちは分かった!特例だ!…だがちゃんともっと修業しまくって実戦もこなして力つけてからだぞ!そして行く前は必ず俺に言え!」


ナッシュ「そんなに冥王ケレスってやつ強いのか…」


剛来「まあとにかくだ!バンは骨折レベルの怪我はしているにせよ他の四人は学校へ戻れ!学校行きたくても行けなくなった時俺らみたいに後悔するぞ!怪我や敵からの襲来を言い訳にするんだったら俺が敷地外から見張っといて何かあったら助けに入れるようにするから!」


ナッシュ「分かりました」

コウスケ「なら戻りますか」

ヤス「だな!」


バン「そういうことなら俺も学校戻る!剛来さんが近くいてくれるなら今日は安心だろ」



水芝「なら俺も一回家寄るが後で俺も行く!剛!先に行っててくれ!」


剛来「分かった!」



そして再び潮風高校教室


時間帯は昼休み


すっかり元通りの教室

ガヤガヤ

賑わっている


禁断の者同士の衝突を繰り広げたブレストとゲルガウスも去ったようだ


バンとギドロックのせいで空いた天井の穴やブレストやゲルガウスが壊した箇所もほぼ元通りになっている 業者でもきたのか


バン「元通りなるの早いな!」


コウスケ「慣れっこですからね今日みたいな騒ぎは!」


ナッシュ「ゲッ!」


ギドロック「よお!」

少し物思いにふけった顔からナッシュ達に目が合うと明るい顔になりナッシュ達に声かけるギドロック


セリナ「やっほ!」

セリナも物思いにふけってた感じからナッシュ達に気がつくと声を明るくかける


バン「お前らまだやる気か?」


ギドロック「参ったよ!お前らには!色々考えたんだが行動を共にする訳じゃねえが困った時いつでも力になるぜ!」いかつい風貌で頼もしいことをいうギグロック


セリナ「わたしも!てゆーかゴメンねナッシュくん、バン、ゴダイ」泣きながら謝るセリナ


バン「潮風高校の狂犬と呼ばれたお前がマジか!」


ギドロック「ああ昔の悩みもお前らに打ち明けてぇぐらい今日の喧嘩で吹っ切れた!」


ナッシュ「セリナちゃん!ギドロック!むしろ俺の方こそゴメン!」


ギドロック「そんなのは喧嘩だからおあいこよ!謝る必要ねえさ!」


セリナ「あの私は一緒に行動するのダメ?仲間になりたいの!」


コウスケ、ヤス「マジか…」


バン「怖いよなコイツ…」


ナッシュ「よろしく!」


バン、コウスケ、ヤス「「おおいっ!」」


ナッシュ「?…仲間は多い方がいいだろう?…」


セリナ「ありがとう!これからよろしく!」


バン「仕方ない…か」


コウスケ「バンさんまでそういうのなら」

ヤス「…フゥー…」

セリナ「仲直り+お詫びと仲間にしてくれたお礼に売店でパン買ってくるね!」


売店


セリナ「売店遠かったあ~」


???「お前1ーAのレディースの女だな?」


セリナ「コンチハ!そうだけど何か用?」

「(いつか1ーEで見たことあるイケメンくんかな?)」


風紀委員副委員長【坂上一茶(さかがみいっさ)】


アイドル顔のイケメンが登場、髪や服装もバッチリ決めてある!いかにもモテそうな風貌だ!


他のクラスの覚醒者抗争と関係ない女子からも人気があり、正義の人間と崇められている。


胸のバッジに風紀とかかれており、腕章には風紀委員と刺繍がありその下には風紀委員副委員長と刺繍がある 


だがそこまでセリナは気づかなかった。


爽やかなイケメンの顔の方に注意がいって、

風紀委員の真面目で優しい委員の一人と思うセリナ。



だが

一茶「ナッシュとバンここに呼べや」ビキビキ

 いかにも落ち着いていない様子の一茶


セリナ「(何コイツ…本当に風紀委員?)」


一茶「こうなりたくなけりゃな」ズルズル


一茶の手にはボロボロの状態のセリナのレディースの仲間達


セリナ「シヅホ! エリ! リカ! リナ! 皆!」

セリナ「君…なんてことを…ワタシをここまで怒らせたのは君が初めてかな」

ズゴゴゴゴゴ

戦闘体制に入るセリナ

闘気オーラがほとばしる


その様子を見て溜め息をついてから動く一茶

一茶「やっぱ…てめーも…」

「死んどけやっ!」ヒュッ

一茶の拳がセリナの顔を襲う


セリナ「(早いっ!防御が間に合わない…!)」


ガシイ

一茶の腕が掴まれセリナへの攻撃が阻止される

一茶「フッ」


ナッシュ「ついでにジュース買いに来たらさあ…」

「何この展開?」 面倒くさそうに登場するナッシュ



セリナ「ナッシュくん!!」




一茶「こっちから行く手間が省けたぜ!」

「ナッシュとバンてめぇらには…死んでもらう」

闘気オーラを纏いナッシュに素早い蹴りを繰り出す一茶



コーティングした左腕で慣れたようにガードするナッシュ


ナッシュ「いてーないきなり…腐れ風紀委員が」ギロ

少し真剣な目つきになるナッシュ




潮風高校敷地外



ギリギリ敷地外の土手から寝そべり双眼鏡持つ剛来


剛来「さっそくトラブってんじゃねーか」ズーン



和解して安堵もつかの間!ナッシュ達は一茶に勝てるのか!?


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