第12話 光明
──今、何時だろうか?
ベッドに潜ってからは寝て起きての繰り返しだった。途中、
僕が自室で時間を確認するときは主に三通りのパターンがある。一つ目は机の上に置いてある置時計を見ること。二つ目はスマホを見ることだ。今は確かテーブルの上に置きっぱなしだったろうか。三つ目はTVを付けて表示されてる時刻を確認する。以上がこの僕の主な時間確認方法だ。
だが、そのどれを行うにも体を起こさなければならずベッドに潜り疲弊しきった今の僕には全てが面倒くさく思えた。
毛布の隙間から日光が射し込んできており、外が晴れているということは分かった。だいぶベッドに潜ったままだったので、恐らく昼ぐらいにはなっているに違いない。
……このままこうしていても何も始まらないので仕方なく僕はゆっくりと体を起こした。
窓から見える夕焼けが綺麗だった。
ってもう夕方かよ!
途中で時計を確認しなかったことを後悔したが、どこかから怒鳴り声がしたのに気を取られてすぐに後悔は頭の中から離れていった。
「……せ! ……を出せ!」
怒鳴り声の主はどうやら何かを出せと叫んでいるようだった。気になった僕はやれやれと思いながら窓を覗き込み声の主を探した。
(もう、日も暮れるというのに揉めている近所迷惑なご家庭はどちらのお宅ですかと……)
玄関で僕の母親と男が押し問答を繰り広げているのが二階の自室からよく見えた。
「居るんでしょうここに!?
「ですから息子は今、体調不良で休んでいるんです! 今日のところはどうかお引き取り下さい!」
「そんなこと知ったことですか! こちらはウンコを送り付けられているんですよ!? あのウンコをですよ!? 頭にきて当然でしょうが!」
「言ってる意味がよく分かりません! そもそもどちら様ですか!?」
「
届いてるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅゥうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
何故か届いてたぁぁぁぁぁぁぁぁぁァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!
嘘だろ!? あれ程の騒ぎになったんだぞ!? あの状態から結果として届けるって……恐田の嫁サイコパスすぎるだろっ!!
なにちゃんと受理してるんだ!! そこは通報だろうがっ!! 警察は民事不介入とでも言われるのを恐れたか……? 刑事だろっ!! 汚物を送り付けようとしてるんだ、立派な刑事事件だろっ!!!!!(ドン!!)
——いやまあ良かったんだが結果的に。あまりに衝撃的だったのでついつい客観的な意見を述べてしまった。だが、今言った通りに対応されていたらそれこそ
(どうやらうまくいったようね)
唐突に甲高い声が脳内に響き渡る。この声は……
(今まですまなかったな
(秘策? そんなものないわよ)
え?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます