第5話 衝撃の事実
(未来からやって来て、バックスピンをかけられたウンコだから、ミラバック・ウンとでも呼んでよね)
ウンコがクソ生意気にも要求してきた。僕は思わずそれを踏み潰しそうになるのを、寸前で踏み留まった。
というか、ウンコってどういうことだ? ウンコに自我なんてあるのか? 分からないことだらけだ。本人……いや、本糞に聞いた方が早いか。
(おい、ミラバック。そもそも何でウンコが喋れるんだ?)
(ちょっと! いきなりファーストネーム呼びは馴れ馴れしくない? 距離感とか
ちゃんと考えてよね)
殺すぞ! これでも譲歩して向こうの要求に応じてやってるというのに調子に乗りやがって!
(ふん、何がミラバック・ウンだ。ハリウッドスターみたいな贅沢な名前しやがって。今からお前は
ここで働かせてくださいと言わんばかりの、世間知らずの小学生みたいなウンコに僕は一発かましてやった。スッキリした。ウンコだけに。
僕にガツンと言われたウンコは憔悴しきっているようだった。いや、多分違う。正直なところウンコの様子を
(なあ、さっきはちょっと言い過ぎたよ。ゴメンな。水に流してくれないか……おっとすまない! ウンコにとってこの表現は不謹慎だったな。撤回するよ。……なあ、僕はただ、状況を整理したいだけなん……)
(——二万円で手を打つわ。
(おい
——
あと、細かい素性は明かさなかったが、
そして忌まわしい恐田の能力についても明かされた。これこそがまさに
世の中に復讐する為の力を手に入れたい恐田は願いを叶える為、神社へのお百度参りを決行したらしい。労力を軽減する為、自宅から一番近い古びた神社を利用したそうだ。
——結果的に奴の願いは叶えられた。遂にお百度参りを達成した恐田の元へ、神社の神が現れたのだ。神は恐田が欲する復讐の能力を与えた。ガチャ方式で。
そのとき引いた能力がまさに僕が今、大被害を被っている能力【一生に一回、排便してから10分経ったウンコのみを亜空間物質転移できる能力】だ。
恐田はそもそも神社選びの時点で失敗していた。よく調べなかった奴のミスだが、通った神社にはウンコの神のみが祀られていたのだ。
ウンコの神によるガチャから引いた能力は、使えないランクKのまさにクソみたいな能力だった。それに納得がいかない恐田は再度お百度参りを決行したそうだ。
そして恐田は神にリセマラを要求したが、そのことで神の怒りを買い、祟られた。【7日以内に能力を使って誰かにウンコを転移しないと死んでしまう呪い】をかけられたらしい。この事実を聞かされ、僕はようやく恐田の目的を察知したが、本当に重要なのはこの後
(ちなみになんだけど、転移された者にもこの呪いは伝染するわよ)
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