第11話 戦
まどろみの中で、
これは夢なのか、それとも鳥飛びで見ている現実なのか。
「何故、
大彦の呼びかけに、
「吾は、
「血の気が多い今の
それを聞いた大彦が、地面を踏み鳴らして恫喝した。
「
大彦が、弓を構えて矢をつがえる。
ぎりぎりと張り詰めた音が響く。両軍の兵士たちが、動くことも声を出すことも忘れ、固唾を呑んで見守る。
矢は、同時に放たれた。
そして大彦の矢は、
それを合図に、大彦軍は一斉に弓を射始めた。
大将を失った
川原には死体があふれ、水の色を赤黒く変えた。興奮状態にある大彦軍は、身軽になるため
恐らく、殺された兵士の大半は、無理やり駆りだされた民であろうに。空から俯瞰して見ていた
今度は、別の軍が見える。大坂で挙兵した、
彼女は、
夫が死んだことを悟ったのだ。
指揮は乱れ、
側近に促され、彼女は馬に乗って河内へ逃れようとした。しかし、
矢が馬に当たり、
彼女は、腰に佩いた刀を抜こうとした。が、動くなと一喝される。残り七人の追手が、弓矢を絞り、狙いを定める。
天を仰いだ
「いかにも」
弓矢が一斉に放たれた。
首筋、腕、足と、
上空にいた
彼女は
見おろすと、将を失った
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