#28 - うみちゃんのしょっぱいお水と、わたしのはずかしい姿。

 ある学校帰りのこと。

 わたし、稲橋いなはしロコは親友のうみちゃんとショッピングに出かけた。


 ロコ「あっ、このアクセサリーいいなぁ~。うみちゃんもどう?」

 うみ「……えっ? あぁ、なかなかいいんじゃないか? 似合ってるぞ」

 ロコ「そうじゃなくって! も~うみちゃん、わたしの話ちゃんと聞いてた?」

 うみ「お、おう! ちゃんと聞いてた、聞いてたとも!」

 ロコ「ねぇうみちゃん、さっきからそわそわしてるけど、どうしたの?」

 うみ「あーいやっ、なんていうか、ちょっと考えごと……」

 ロコ「?? へんなうみちゃん……じゃわたし、これ買ってくるねっ」

 うみ「うい、いってらー」


 あたしはさっきから、ロコの前でどきどきしっぱなしだった。

 だって、きょうはロコに、あたしのでっけぇ愛を伝えると決めたから。

 日ごろから想い続けてきていて、ようやくその想いが形になりつつあった。

 あげられるものは、特にない。だけど、これで伝わると信じている。


 ♦


 買い物が終わって、その近くにあった人気ひとけがまるでねぇ公園にやってきた。


 うみ「な、なぁ、ロコ」

 ロコ「ん? なぁに、うみちゃん?」

 うみ「ちょっとここで、きゅ、休憩していかね?」

 ロコ「えっと……うん、いいよ……」


 うみちゃんの息が、どうしてかな、いまのわたしには白くはっきり見える。

 わたしの息だって同じように白いけど、うみちゃんはそれ以上に白い。


 うみ「(よし……女うみ、ここでばっちり決めてやる……ッ)」


 あたしは覚悟した。ロコがこの行為にじゃっかんの拒否反応を示すまでを。

 でも、もう戻るつもりはない。あたしはペットボトルの水を飲み干した。

 のどが乾いていたんだ。まさか空の容器が役に立つとは思わかなったけど。


 うみ「お、おいロコ……」

 ロコ「ねぇ、やっぱりさっきからおかしいよ? ほんとにどうしたの?」

 うみ「なんでもないさ……ただその、これからあたし、ぶっ壊れるかも」

 ロコ「えっ……それってどういうこと?」

 うみ「いまにわかるから……ちょっとここでしゃがんでくれないか?」

 ロコ「う、うん……」


 わたしはうみちゃんに言われたとおり、足をそろえて腰を落とした。

 地面は溶けかけの雪で濡れていて、おしりが冷たくなりそうだった。


 うみ「見えるか?」

 ロコ「うみちゃん……?」


 わたしの目に飛び込んできたのは、うみちゃんのオレンジ色のパンツだった。

 しゃがんでるし、当然のように制服のスカートの奥はばっちり見えちゃう。

 それによく見たら、クロッチのあたりが少しだけ濡れている。

 これってもしかしなくてもうみちゃん、我慢してる……?


 うみ「正直、はずい。でもやる。ロコ、あたしのおしっこを飲んでくれ」

 ロコ「……ほぇ?」


 聞き間違い、じゃなさそう。

 はっきりおしっこ、って言った。それも飲んで、って……!


 ロコ「はわわっ……うみたん、それ本気で言って……」

 うみ「声おさえろよ、聞こえちまうし、それに……ぷふっ、噛んだな」

 ロコ「笑わないでよ~! ちょっと気にしてたのに~……

    でも、さっきのでうみちゃん、ちょっとパンツ汚れたよ?」

 うみ「うっそ、まじ? うわっ、ほんとじゃん……なにこれ……」

 ロコ「ふふふ……あははははっ、これでおあいこだね~」

 うみ「そんな笑うなよ……いっとくけど、こっちは本気だかんな?」

 ロコ「くくくっ……うん、わかってる……

    じつはね、わたし、いつの日かうみちゃんに

    そんなこと言われるかも~、って妄想してたことがあったんだよ~」

 うみ「えっ、てことはあたしたち、相思相愛だったってこと?」

 ロコ「そうなるね~。

    わたし、うみちゃんのことだったらなんでもおっけーだよ?

    おしっこを飲むことだって……しょっぱいけど、がんばれるかなって」

 うみ「しょっぱいって……お前もしかしておしっこ飲んだことあんのかよ」

 ロコ「小さいころに、ちょっとだけ……」

 うみ「まじかよ……あたしなんてまずにおいで回避してたわ、勇気あるな……」

 ロコ「えへへ……」

 うみ「でもあたし、好きなやつのおしっこだったら、飲めそうな気がする」

 ロコ「好きなやつ、って……ももももしかして、それってわたし、のこと……?!」

 うみ「照れるよな、こういうのって……あぁそうさ、あたしはロコが大好きだ」

 ロコ「そ、そんなのいきなり言わないで……おなかむずむずするから……」

 うみ「わかるぜ、その気持ち……あたしも正直、そろそろ我慢の限界が……」

 ロコ「なんか、わたしまでおしっこしたくなってきたよぉ……(すりすり)」

 うみ「ロコってさ、野外でおしっことかしなさそうだな」

 ロコ「もちろんしないよ、そんなこと……

    どうしても我慢できなかったら、近くの家で借りてるくらいだし……」

 うみ「恥じらいがあってロコらしいな。あたしとまるで正反対だ」

 ロコ「うみちゃんはいいなぁ、どこでもおしっこできて……」

 うみ「自慢じゃないけどな。堪え性がないってとらえられてもしかたないし」

 ロコ「わたしだって、我慢したくて我慢してるわけじゃないからね……?」

 うみ「大変な思いしてんだろうなぁ……ご苦労さまだぜ……」

 ロコ「ね、ねぇうみちゃぁん、そろそろ済ませて……おしっこ……」

 うみ「あぁ、すまん! ロコにまで恥かかすわけにはいかないもんな!

    いくぞ? 最初は出が悪いかもしれないけど、早めに出すからな!」

 ロコ「おねがい、うみちゃん……」


 ロコは準備が出来たといわんばかりに目を閉じて、その時を待った。

 パンツ越しのうみちゃんの女性器に口をつけると、あったかかった。


 ロコ「(あっ、うみちゃんまたちょっとちびっちゃってる……)」


 ふだん見せることのないうみちゃんの一面に、わたしもどきどきしてた。

 おしっこの出るところが震えていて、かわいいなぁなんて思ったりした。


 うみ「ロコっ……出来たらでいい、ちょっとだけ舐めてほしいんだ……」

 ロコ「いいよ……」


 目をきつく閉じたうみちゃんは、快楽の虜になっていくみたいだった。

 いよいよ溢れ出ちゃいそうになって、うみちゃんの声はいっそう震えた。


 うみ「出るっ……うわやっべ、出そう……ロコ、しっかり受け止めろっ!」

 ロコ「うぷぷ?!」


 うみちゃんがぐいっと、わたしの口におま○こを引き寄せた瞬間。

 ぷしぃぃぃいっ――。

 パンツを突き破りそうな勢いで、おしっこがわたしの口に流れ込んできた。


 ロコ「もごごっ……」

 うみ「溺れるなよ、けっこう我慢してたからそれなりに出るぞ……」


 言いながら、あたしの心はずっと高鳴りっぱなしだった。

 いつも一緒にいるダチにこんなことしてるあたしって、かなり最低だ。

 でもロコは受け入れてくれた。だからできる。いっさいの迷いもない。

 ただ勢いに流されるがままに、あたしは全部出しきった。


 うみ「ロコ、よくがんばったな……まさか全部飲んでしまうなんて……」

 ロコ「うみちゃんじゃなかったら、たぶんちょろちょろこぼしてたかも……」

 うみ「それはそれでかわいい気もする……とにかくお疲れさま」

 ロコ「ねぇうみちゃん、最後にキスして……?」

 うみ「わかったよ……」


 言われなくてもするっての――とは言わずに、お約束みたいに口づけをする。

 冷静に考えると、あたしのおしっこまじりの唇に触れちまったわけだけど、

 そんなことどうでもよくなるくらいに、あたしは夢中でロコに身を委ねた。

 と、ロコが突然、小刻みに身体を震わせはじめた。


 ロコ「(ふるふるっ)」

 うみ「どうした、ロコ? ちょっと身体が冷えちまった、とか?」

 ロコ「(首を振りながら小声で)おしっこ……」

 うみ「おっと、そういえばロコも我慢してたな……立てるか?」

 ロコ「(またもや首を振る)」

 うみ「どうしたら……あっ、これ使う? さっき空になって……」

 ロコ「(顔を赤くしながら首を振る)」

 うみ「困ったなぁ……ちょっと待ってろ」


 そう言うと、うみちゃんはどこかへ行ってしまった。

 漏れそうでおなかぱんぱんになってるのに、わたしを一人にするなんて……。


 うみ「連れてきたぞ」

 ロコ「(誰を……?)」


 わたしの目の前にいたのは、よく知った顔だった。


 未咲「ふふん、苦しそうだね、ロコちゃん」

 ロコ「未咲ちゃん……?」

 うみ「あたしでだめなら、もう全部未咲に託すしかなくね? っていう発想な」

 未咲「それじゃぁロコちゃん、さっそく足を広げてみよっか」

 ロコ「えぇっ?! これからわたし、未咲ちゃんにパンツ見られちゃうの……?」

 未咲「いつも見てるから大丈夫だよ! だからほら、ねっ?」

 うみ「(なんかさらっとすげぇ会話聞いちまったぞ、いま……)」


 細かいことはこの際、気にしないほうがいいかもしれない。

 それよりも早くロコを救ってくれ。とにかく一刻を争う事態なんだから。


 ロコ「ふぅぅんっ……未咲ちゃんだめっ、足あんまり触ったら……」

 未咲「だいたいこのへんに落ちてきそうだね……よし、セット完了!」


 わたしはロコちゃんの足元に、そっとペットボトルを置いた。

 このままだと汚れてしまうので、パンツは忘れずに脱がさないといけない。

 だけど、わたしはあえてその選択肢を潰した。


 ロコ「じ、自分で脱ぐっ……」

 未咲「まぁまぁ、そう遠慮なさらずに……」

 ロコ「ひゃぁぁっ、くすぐっちゃい、よぉ、みしゃきちゃんっ……」


 未咲はロコの後ろに回って、なにやら手をわしわししている。

 誰がどう見ても怪しい。どう考えてもこれから手伝うつもりはなさそう。

 でも、あたしが止める権利はない。呼んだのはあたしなわけだから。


 ロコ「だめっ、みさきちゃ、おしっこ……ひゃははっ!」

 未咲「ねぇ、もう限界? だったら、このまま全部出しちゃおうよ……」

 ロコ「もれちゃう、やっ、まって、トイレいく、いきたい……いかせて~!」


 涙目になりながら、ロコは未咲に横腹をくすぐられて朗らかに笑っていた。

 もう十分緊張はとけたはずなんだけど、なぜか未咲は止めようとしない。

 もしかして、行くところまで行くつもりなのか?! 否、そうはさせない!


 うみ「ちょーっと待ったぁ!」

 二人「??」

 うみ「おいおいそこの二人、なーんか間違ってないか?」

 未咲「(まちがってる、って……)」

 ロコ「(何がまちがってるんだろう?)」

 うみ「未咲よ、それが限界を迎えそうな女の子に対する、正しい対処法か?」

 未咲「えっ? ちがうよ?」

 うみ「なん、だと……?」

 未咲「わたしたちは、楽しくおもらしプレイをしようとしただけだよ、ね?」

 ロコ「ねー♡」

 うみ「――はぁ?」


 あたしはあっけにとられ、しばらく呆然としていた。


 うみ「いやいやいや、どう見たってさっきまでトイレに行きたがってたろ!」

 未咲「それ思わせぶりってやつだよ! ロコちゃんはもう一歩も動けないの!

    『どうせ間に合わないのなら、そこで漏らせばいいじゃない』

    ――って、歴史上のどこかの国の高貴な女の人だって言ってたし!」

 うみ「(言ってねー!)」

 未咲「とにかくそういうわけだから、邪魔しないで!」

 うみ「(もう、どうにでもなれ……)」


 なんだよ、人がせっかく心配してあげたというのにこれかよ……。

 急にあたしがあほらしくなってきた。こいつら放っといてさっさと帰ろ……。


 未咲「ローコちゃんっ。どう? そろそろ漏っちゃいそう? 出る?」

 ロコ「うんっ、じりじり痛くなってきたし、早くいっぱい出したい……」

 未咲「ほぐしてあげるね。ロコちゃん、腰をこっちに突き出してみて?」

 ロコ「ふんっ……はい、どうぞっ」


 我慢しながら、ロコちゃんは素直におまたをわたしにさらけ出してくれた。

 きれいな下着だし、おなじ女の子でもロコちゃんのはダントツにかわいい。


 未咲「(あっ、おしっこのシミだ……もう長くはもたなそう……)」

 ロコ「いくよ、未咲ちゃん……ここ、おしっこの穴にペットボトル当てて?」

 未咲「さっすがロコちゃん……意地でも下には漏らさないつもりなんだ?」

 ロコ「そう、だってここは外だし……それに、みんなが使う公園だから……」

 未咲「よくできた子っ……わたしなんかとは大違いだよ……」

 ロコ「じっ、じゃぁ未咲ちゃん、おねがいしますっ」


 そう言われては断れない。わたしは迷うことなくロコちゃんに尽くした。


 未咲「ロコちゃんのおまたにペットボトル装着♡ からのおなかさすさす♡」

 ロコ「あっ、すごくやさしい……これなら緊張せずにおしっこできそう……」

 未咲「いまだけお母さんになってあげるから、赤ちゃんの気分になってねっ」

 ロコ「はいっ、未咲お母さん……」


 自分が何もできないとわかると、自然とすべきことのために力が集中する。

 長らく自分を苦しめてる尿意から解放されたい。その思いだけで十分だった。


 ロコ「あっ、あぁぁああっ……」

 未咲「おっ、出てる出てる……大丈夫、全部ちゃーんと入ってるからねー♡」

 ロコ「はぁはぁ……すごい、おしっこきもちいい……」


 未咲ちゃんに見守られながら、わたしは心置きなくおしっこをする。

 それがとっても心地よくて、つい意識がどこかに飛んじゃいそうになった。


 ロコ「はぁぁ……っ」

 未咲「うん、いい顔してる。わたしまで幸せな気分になっちゃいそう……」

 ロコ「未咲ちゃん、あとちょっとで全部出そうだから、そのまま持っててね」

 未咲「りょうかいっ」


 宣言したとおりにロコちゃんは排尿を終えて、さわやかな顔になった。

 パンツを汚しつつ、でもペットボトルに用を足すという変わったスタイル。

 わたしたちじゃなきゃ、これをやりたがる人なんてそうそういない。

 ある種、ふたりの愛のなせる技だった。


 ロコ「ありがとう、未咲ちゃん……地面よごさなくて済んでよかった……」

 未咲「よくがんばったね。そしてその努力の結晶は、ここに……♡」


 未咲ちゃんが指差したのは、黄色いお水で満たされたペットボトルだった。


 未咲「ロコちゃんのおしっこのぬくもりが、わたしの手を温めてくれてる」

 ロコ「もう、未咲ちゃんったら……///」

 未咲「ロコちゃんもどうぞ。これだけ出したんだし、すっきりしたよね?」

 ロコ「(こくっ)」


 そう言って未咲ちゃんは高らかに、わたしのおしっこ入りペットボトルを

 これ見よがしにわたしの目の前まで持ってきて、にこっと笑顔をつくった。

 わたしは差し出されたペットボトルに手を伸ばして、ぬくもりを確かめた。


 未咲「またぱんつびしょびしょになっちゃったね。おもらしロコちゃんだね」

 ロコ「///~!」

 未咲「ね、いっしょにかえろ? おまたが冷えて寒くなっちゃう前にさ」

 ロコ「はうっ……!」


 未咲ちゃんにそんなことを言われて、まだ残ってたおしっこがじょっと出た。

 気づかれなかったからよかったけど、見てもらいたいなともちょっと思った。


                               #28 寒

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