伏魔殿を開けば、闇が封じられなくなる……なかなかのハード作品。政治、外務省、公安と日本の中枢に潜む闇に飛び込む刑事達は、黒澤明の「天国と地獄」や「悪い奴ほどよく眠る」を彷彿とさせる。ライトミステリーに物足りなさを感じたら、こちらのミステリーをオススメする!
"TVドラマ化決定"の帯が施されていてもおかしくない重厚なストーリーでした!!警察サイドがする描写、政治家サイドが企む描写——限りなくリアルで厚みのある描写が、この作品に奥行きを与えています。本作の白眉は、何と言っても幾重にも重なるプロットです!最初から最終話に至るまで、読者に適材適所で情報を与えて"謎"を維持する手腕には唸らされました。政治家/警察——巨大な謎——相棒ファンならイッキ読みすること請け合いですよ!