九月八日

 転校生の三郎を誘って、谷川へ来た子供たち。急に天気が悪くなり、一人が叫ぶ。

「雨はざっこざっこ雨三郎、風はどっこどっこ又三郎」

 他の子供たちが叫ぶ。

「下駄はかっこかっこ新三郎しんざぶろう

「……下駄?」

「『牡丹ぼたん灯籠どうろう』」

 その話で下駄を鳴らすのは、新三郎ではなくて、おつゆです。

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