わしも仲間に入れてくれ

「セリヌンティウス」

 メロスは言った。

「私を殴れ。力一杯に殴れ」

 セリヌンティウスはうなずくと、力一杯に殴った。

「メロス、同じくらい私を殴れ」

 メロスも親友を殴り、それから抱き合って泣く。王が言った。

「わしも仲間に入れてくれまいか」

 二人は、左右から同時に王を殴った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る