Ⅰ章【私】

貴族や王族ばかりが暮らす国「スベラル王国」



そんな国の第一王子として生まれたのが「ラキス・スベラル」少しおかしな名前だが

驚いたことに肌は大理石のように白く、瞳は宝石のような紫色をしている。


そんな彼を国王や女王は世に知らせることを嫌い。

誰も目に入らないラキス専用の部屋を作り、そこに閉じ込めた。


そこでは、帝王学や一般知識など様々な事を学ばせた。

それは別によかったのだが、、、メイド、授業を教える人間または家族以外の

他の人間とは出会えず。それに教える時期が間違っていたなんと当時5歳。

授業に来ていた、一流の「髪の長い」先生も流石に教えるのがこんな幼い子だと気付いた時は驚いていたが、ラキスはみるみる知識を吸収していった。そうラキスは天才、それもかなりの天才だったのだ、なんと2年かかるはずの内容を1か月で覚えてしまい帝王学を教えに来た先生は教えることはもうなくなってしまったと国王に

相談しにいったが、やめたのかもうラキスの前に来ることは無かった。




一年たち、12年かかると言われていたラキス専用国王育成特別コースは終わってしまった。その事実に気付いた王は授業のおさらいをしていた。

女の先生を執事を使って、呼び出すとその先生も次の日からラキスの前に来ることは

無かった、その先生は「笑顔がとても素敵」で仲が良かったので少し悲しかったが、大量にある授業とは別に用意された本を、読み漁ることで忘れようと思った。

そして、また1年が過ぎるととうとうその大量の本も全部読んでしまい

全ての内容を覚えてしまった。(当時7歳)


その様子を見かねた、老執事が雑学と呼ばれる。

勉強とはまた違た、「楽しむための本」をくれた。それは様々なジャンルが

あり、王になる人間には全く関係ない知識や「様々な国の貨幣や歴史

文化、言語、考え方、思想」が詰まっていた。それを見ていた、メイドや

執事が他にも勉強では習えなかった、「モラルややってはいけないこと」他にも

ファッション、娯楽、伝説、神話、作り話、音楽、そして誰がくれたわからないが

有名な犯罪者の特徴が載った本や、能力者と呼ばれる存在が書かれた本などなど、、

退屈していた時間がないほど読んだ。



半年過ぎた時、突然その差し入れが何故かなくなった、、、


それからしばらくすると、今まで見たことのないメイドや執事が

ラキスの世話をしてくれるようになった。そのメイドや執事は

何故か、少し怯えていた。なぜ怯えているのか聞いても何も教えてはくれなかった。


そしてこの時から、専属のメイドが付くことになった。唯一話したり、

遊んでくれるメイドだった。名前はゼルメという名前らしく自分には

母親のような存在だと、ラキスの中では思うようになっていた。


国王になるまでには残り12年を埋めるため、より厳しく難しい

三つの授業が加わることになった。

一つは武術を鍛える事。

二つ目は今まで習ってきた自然の法則を無視し、起こす現象を学ぶ

魔法学を教わることになっている。

三つめは半年に一度あり能力者それもかなりの実力を持った人間を集め、触れあうといったものだった。


それをゼメルから教えられた、一週間後から早速その授業が始まるらしい。

そしてなぜか眼鏡をかけた厳しそうな顔のメイドが屋敷にやって来た。そのメイドは

たまに来ては見慣れない手帳に何かを記しては去っていった。

話しかけにくそうな人物だが、ラキスは授業がはじまる二日前ほどに

勇気を振り絞って、話かけてみると。。。


「あの、すみませんちょっといいですか?」


メイドは話しかけられたことに気付くと、目を見開き一瞬止まるが


「な、なにか用でしょうか?」


「いや、別に用事があるという事ではないんですけど、

少し喋れたらいいなと思って、」


手帳を閉めるといつも厳しそうな顔をしていたが、

本当に厳しい顔になり、責めるような言い方をする。


「用がないのでしたら、私に話しかけないでいただけますか。。。

それとあまりかかわらないでください。」


「え、、、」


そういうとメイドは廊下の角を曲がり去っていった。ラキスはこの時初めてこのような態度をとられたので困惑した。今まで突き放すような直接的なことを言われてこなかったからである。しばらく、自分が何かいけなかったのではと考え、ゼメルに

相談したりもが、そういう人もいるという事になった。

そいうものかと、納得し本人がいやならあまり話しかけないでおこうと決めた

ラキスだった。



この時、さっきのメイドが泣いていたことは誰も知らないできごとである。






ラキスが暮らしている城の前に軍人の様な姿をした、三人組が


門の前にいた。



三人の中で二人は20代ぐらいだが厳つそうな男は30代後半ぐらいだ。


その中の若い男の方がもう一人の若い女の方に歩きながら、愚痴を漏らす。



「なんで俺たち各隊長がこんな仕事任されなくちゃならないんだ?」



「そうよね、それに絶対教える子、常識がなくて直ぐに根をあげるわよ。


それに絶対わがままだわ。」



若い男は少し笑いながら、付け加える。



「プラス絶対、太ってるだろうな。」



「確かに、ありそうねw」



さっきまで黙っていた、一番年上の男が髪をかきながら後ろを


振り返り、二人を睨み付ける。



「しかたねえだろ、この国を守るのも契約に入ってんだからよ。」



言われた男は不満そうな顔をしながら愚痴る。



「す、すみません、ゼパムさん、でもなにか匂いませんか?この国。」



とっさにどこからか殺気を感じ、会話をやめる。



男は振り返るのをやめると何も知らないといった顔で「さぁな?」といったままもうしゃべることはなかった。



***






今日から前に言っていた、授業が始まった。なんと特別に城の中だったら


出てもいいことになり、この日初めてラキスは大地に足を踏み入れる。



「風って気持ちいいですね」などいつもより少し興奮しながら


ゼメルと歩いているとゼメルが言っていた特別な先生が待っていた。



武術を教えに来た先生方は、かなりがたいのいい体をしていて、厳つい顔つきだ。年は大体30後半ぐらいだろうか。歯は何故か全て金属で噛んだら骨まで砕けそうとラキスは思った。後ろに二人若い人がいるがさっきから一人は涎を垂らしながらラキスを見つめている。ゼルメが前に出ると、手をガタイのいい方の人物に向ける。


服装は白いコートに皆黄色い腕章をしていた。


「ラキス様、こちらにいるのは、「帝国能力犯罪撲滅組織警察」略して帝国警察


の戦闘を専門にしている精鋭部隊ロザイア隊長「ゼパム・ドル様」です。


その後ろにいる、二人は。」



ゼメルが言い終わる前に、ゼパムはザンッとラキスの前に出る。


そして少しなめた様な態度でラキスを見下ろす。



「おいおい、本当に聞いてたとうり、子供じゃねえか。お前本当に


俺の訓練についていけるのか?ん?どうなんだ?」



少し試すように笑いながらじっとラキスの年齢だったら泣いてしまうほど怖い顔で、ラキス見下ろしつづける。その様子を見ているゼメルはどうしていいかわからず。


慌てている。後ろにいる恐らく同じ部隊の少し若い二人も


じっとラキスの行動を見つめている。


自分は今試されているのだと気付くとゼパムをの目を逆に見つめ。


それを見た後、直ぐになんの迷いもなく、頭を下げ始める。



「死ぬ気で耐えついていきます、なので訓練どうか宜しくお願いします。」



ラキスが頭を上げると、目の前にいるゼパム以外は目を見開きながら


ラキスを凝視していた。



ゼパムは気に入ったといわんばかりに顔に手で押さえ「がはははは!」と


笑っている。



「合格だぁ!後ろの二人と自己紹介を済ませたらすぐに来い!


お前を一流の兵士にしてやる。」



ゼパムは後ろの二人を連れて来ると、持ってきた荷物を開き始めた。


若い男はまだ、目を見開いており。若い女の方は目をキラキラさせながら


ラキスを見つめている。



「ラキスです宜しくお願いします。。。あの何ですか?」



見つめている二人に聞くとハッとし、見開いていた目を普通に


戻し、彼にはちゃんとした態度を取るべきと判断し自己紹介を始める。


男は青い髪をしており



「すまない、失礼だが余りにも君がちゃんとしすぎていたからな。遅れてすまない


私は帝国警察射撃部隊 メラル部隊隊長「シルズ・ベナート」だよろしくラキス君」



シルズは手をラキスの前に差し出す。この時、普通に握り返そうと思ったが


前に本で読んだ帝国警察の各部隊には専用の挨拶があるということを思い出し、拳をそのシルズの手にぶつける。



「______つい癖でやってしまったが、どうして君がメラル部隊の挨拶を


知っているんだ?もしかして帝国警察が出している、報告書を見たのか?


でもあれは対象年18、、、グハッ!」



何か考えていると横にいた髪の長い若い女がシルズを吹っ飛ばす。



「長いわよ、シルズ!ゴホン初めましてラキス君、私は帝国警察魔法特攻部隊


ユランデ部隊隊長「べランド・バックナー」よ、、、近くで見ると


本当にかわいいわね。こんな子に教えるだったらなんの不満もないわ。


それと確か各部隊の挨拶を覚えているのよねだったら、ユランデ部隊の


挨拶は何でしょうか?そうねできたらいいことおねいさんがやってあげるわ


あ、そうだ私の名前はべランド先生でいいわよ。はいどうぞ♡」



言ってと言っているように手を広げる。



「え、えーとべランド先生?(挨拶どこ行ったんだろ。。。)」



「いい!いいわ!なんか、とても新鮮!、、、イタっ!」



次はシルズがベランダの頭を叩き、前に出る。



「僕にも言ってもらっていいかな?その、シズル先、、、ゴハッ!」



言い終わる前に、ゼパムが準備を終わらせたらしくいつまでも


喋っているシズルに呆れながら腹に一撃を加える。


そしてバッと振り向くと。



「ちなみに俺はゼパム先生と呼ぶことを許可しよう。」


銀色の歯をカッと見せつけ仁王立ちしていた。



シ&べ(あなたも呼ばれたっかんですか。。。)








ゼメルは遠くからラキスが何か無いように監視しており


そして眼鏡をかけたキツめのメイドもいつものようになにか


手帳に書きている。



ゼぺルはさっき言ったとうり、自己紹介を終わるとラキスの


前に準備していた様々な武器をそろえる。合計12種類ぐらいあるらしく


自慢げそれらを並べている。



「ラキスお前が鍛えたいと思うものを手に取って持ってこい、さあなんでもいいぞ」



イスに座りながら、他の二人もラキスの行動を眺めている。


ラキスは少し考え純粋に鍛えたいと思うものを手に取っていった。



取り終えた後、ラキスがゼぺルの前に武器を置く。


持ってきたものを見て三人はそれぞれの顔を困ったように見る。



「ラキス君?鍛えたいと思ったものだよ?これ全部じゃないか」



べランドが何かに気付き、シラズの肩を叩きラキスが聞こえないところまで移動する



「どうしたんだ急に?」



「もしかしてその全部を鍛えたいんじゃない?」



よくわからないといった表情で、べランドを見る



「そんなの無理に決まってるだろうが、あんなの普通に全部使いこなせるように


なるのに20いや30年はかかるぞ。もし武器の才能があったとしても


12年じゃ流石に無理だ。それにお前が教える魔法学もこの12年で教えるんだぞ」



そこまで言い終え、一息つくとそのまま自分の思っていることを続ける。



「ラキス君がそんなこともわからないような馬鹿には私には思えない。」



「でも、現状鍛えたいって言ってるんだから仕方ないでしょ。取り合えず


まずやってみて自分で無理だとわかってからどの武器にするか決めさせましょう。


じゃないとラキス君も納得しないでしょうから。ゼパムさんもそれでいいですね?」



ゼパムは「まあ仕方ねえか」といった感じで納得する。



べランドはラキスに「ここから離れた場所で訓練するからついてきて」


と手をちゃっかり繋ぎながら誘導する。



城の中だがかなり広い面積があり、軽く1時間くらい迷子になれる。



「じゃあ、ラキス君か選んだ鍛えたい武器の中でも一番鍛えたい武器を


選んでくれるかあな?」



これはもし根を上げた時、どれを鍛えるか決めやすくするためだ。


よく考えたら、どれが自分にしっくりくるかわかるので全部試してみるのも


いいかもしれないと思い今度の本部に報告する時言っておこう考えて


いると終わったらしく並べられていた。



「どれどれ~?」



チョイスはシンプルな片手剣だった。三人ともかなりの腕だが


中でもゼぺルは帝国警察でも剣の実力で知らない奴はいないほど


程の達人。なので自動的に最初にラキスに教えるのはゼぺルに決まった。


ゼぺルは普通の鉄でできた剣を渡すと10メートルぐらい下がる。



「じゃあ~さっそく構え方だが、、、お前の自由な持ち方にしてみろ。


そして俺に一撃でも喰らわせたら次にいっていいぞ。」



それを聞いたべランドとシズルは一瞬キョトンとしてゼぺルを怒鳴る。



「って!ゼぺルさん!無理にきまってるじゃないですか!


真面目に教えてください!!」



言われると、本気の顔でこちらを向くと、少し笑って剣を抜く。



「大まじめだよ。さあラキス自由にかかってこい。」



剣を肩で構え、「こいよ」と手をクイクイと向けているゼぺルを


「何言ってんだこのじじい」と一瞬思ったが、ラキスはそれを超える事


を試す。



「わかりました。じゃあ行きますよ。」



ラキスは急にシンプルな構えを取って勢いよく突っ込む。


それをゼぺルは軽々防ぐ、そして当たり前だがラキスは体重差で


転ぶ。だが今の一連の動作にラキスは少し引くことにより


ためを作ると転ぶと見せかけ勢い良く体が90度ねじれた体制から


ゼぺルの手首へと一撃を当てる、いや掠めるといった方が


た正しいだろうかそれほど浅い傷がゼぺルに入る。



「うそ。。。」



今のラキスのありえない角度からの攻撃をべランドは見て、


絶句していると。ゼぺルは攻撃が自分に入ったことに気付くと


急に笑って剣を付きたてる。



シ「ゼぺルさんどういうことです?今のラキス君はどう見ても


剣の達人レベルに見たんですけど、まだラキス君は


______7歳ですよ!?そんな子供があなたに傷をつけるなんて」



「・・・・・・知らん」



「え?!なんかわかってる感じだったじゃないですか。。。


(も、もしかして普通にラキス君に攻撃を受けて、意外と笑ってるけどショック受けてるとか。。。って)」



「べランド黙ってどうしたんだ?」


さっきから何故か黙っているべランドは不思議そうな顔でシラズを見る。



「ど、どうしたんだよ?」



「いやなんか、さっきラキス君の眼が紫色に光ったような。。。」



「え?」



「いや見間違えかも気にしないで。。。」



***



「まさかな。。。」



ゼぺルはラキスが全部と選んだ時、若かった頃に戦い敗れた少年の事を思い出す、そいつはどんな武器でも使いこなし、確かそいつも髪が白かったなと


思い出し。ラキスと雰囲気が似ているなと思うが流石に違うかと


思ったが何故か確かめずにはいられず、いざ戦ってみると案の定なにか似ているところがあったが、もし自分が考えていることが正しければこの国の闇を暴けるかもしれないと考え同時にかなり危険だと気付き、まだ二人に教えるべきではないと考え、何も考えてないようにしようと決めた。







「それに一瞬確実に見えたあの紫色の眼まさか全能の力を持つと言われる


あの有名な神話に出てくる0番の能力者「絶対者」の眼に似ているような。」





じゃあ、ラキス君いろいろあったがライフルと拳銃の授業を始める。


ちなみにゼぺルさんみたいなふざけ、、荒い授業はしないから安心してくれ。」



ちなみに片手剣の授業は、ゼぺルに一撃当てられるのだから十分だろうと


一日で終わってしまった。流石にラキスが「全能の能力持っている能力者」って事をを二人が納得しないと思い、それにまだ推測でしかないのでラキスには元々才能があった(あながち間違ってはいない)ということにして次の授業が始まった。



「わかりました、じゃあまずライフルからでいいですか?」



「ああいいぞ好きなのからやってみなさい。あ、そうだあそこにある的を


狙ってくれ。じゃあまず先に俺が撃つから見てて。」



そういうと台に乗っているライフルを持つと構える。


すると急に空気が変わりこちらまで集中しているのが分かる。


静かで物凄い集中のなか引き金をゆっくりと引く。



「じゃあ見てみるか」といって1km先の的まで走る。


ラキスは自分で走ろうと思ったが実は走ったことがなく


困っていると、「そうだよなぁ~流石に7歳じゃ無理だよな」と笑いながら


ラキスをシルズがおんぶする形で持ち上げ走る。



ラキスは何故かすごく恥ずかしいことをされているのではという感覚に7歳で感じ


今度からシルズと同じくらい走れるようにしようと思ったのであった。。。


(シルズ:現在時速40km)



着くと丸く平べったい鉄でできた的の丁度真ん中の赤い部分に45mmぐらいの穴が


空いていた。



シルズはさっき掠っただけでもゼぺルさんに攻撃を当てたラキスが


あの距離から当たった事にどんな反応するか気になっていたが。


ラキスの子供ながらに出す純粋に目をキラキラとさせている所を見る


ラキスはシルズに顔を向けると満面の笑みで




「シルズ先生ってすごいんですね」






この時シルズのテンションは頂点に達しっていた。。。




だが、それは一瞬の出来事だった。




その後、ラキスが同じように撃つことになったシルズの予想では


白、青、オレンジ、赤の順に的が小さくなっているのだが、


この距離なので初めて扱ったのなら的に当たっただけでも


かなり才能がある方だがあのゼぺルさんに当てたラキス君だ


(白、、いや青には最初から当たるだろう)


と思って見ていると、、、



ラキスが放つ、シルズは実は能力者で遠くの物や人を


様々な方法で見ることができるといった索敵能力を持っている


念のため先に見に行く前に的のどこの当たったか見ると。



「___ん?どこだ?」



何故かあまりよく確認できなかったのでより正確に見ようとすると



「____!?」



なんと的の赤い部分の真ん中にある弾の幅ほどしかない黒い部分に


正確に貫いていたためさっきは見えなかったことに気付く



(ま、マジか、、いや俺も先生だ真実を告げて思いっきり褒めてあげよう!)




だがさっきのラキスの自分に憧れた表情が頭をよぎる。。。。


その的を見ようとしているラキスをチラッと見た後


そっとラキスの肩を掴む。



「な、なんですか?」



「ラキス君、すまないそろそろ時間なんだ今日はこれで終わり。


この後、魔法学の授業があるからさあ帰るよ。」



そういってラキスの手を引き、後を振り返らず戻るのであった。



***



その後、こっそり見ていたゼぺルとべランドは草むらから


出ると的の方を見る。



「これは、、、あいつ大人げないわね・・・」



「確かにそうだな、、、大人げないな・・・」












帰る最中、ラキスはずっと的の方を見続け、シズルの気持ちを察し


今度からあまり本気でやらないでおこうと思った。。。


(現在7歳)












その後、拳銃の授業があったが。。。



「それじゃあ、気を取り直して拳銃の授業をしようか。」



「気を取り直して?どうして気を取り直す必要があるんですか?」



首を少し傾けながら、上目遣いで尋ねてくるラキスを見て、罪悪感が


何故か強くなったが。さっきのはまぐれだということにして


忘れることにした。



「いや、こっちの話だ。今回扱うのはこの量産型の銃だが


銃はほかにも様々な種類があり、形がある連射が恐ろしく早い物や


連射速度はかなり遅いが一発が強い物。重い物から軽い物


小さい物から大きい物多種多様に存在する。どうだ少しは興味が


出てきたんじゃないか?」



「その中で一番なのはどれなんですか?」



「そうだな、戦い方によって違ってくるからな、、


自分に一番使いやすいやつが自分にとって一番強い銃だな」



「自分で一番強い銃を見つけるのもいいんじゃないか?」




それを聞いたラキスはぼそっとつぶやく。



「うん。でも自分で本で調べて作るのもいいかもしれない」



「ん?なにかいったか?」なにか恐ろしいことをこの子が言ったような気がしたが


気にせづ、的を用意し両手で撃つ撃ち方を教る。


先にシルズがさっきより真剣に放つ、いつも使っているものでは無いので


急に全力は出せなかったが、さすがというべきかさっきより黒い部分に


近い場所に当たる。だがラキスはもっといい場所に行くだろうなと


どこかで思っていたシルズだった。



次はラキスの番だがラキスは先ほどの失敗を思い出し少し外れた青色の場所に放つ。



「あれ?あんまりうまくいきませんね。」少し残念な表情を浮かべる


シルズは一瞬ぽかんとするがラキスの表情を見てすぐに励ましながら


近づく。




「い、いや最初なんだからすごい方だぞ!自信を持つんだ」(←自信を潰した人)



「そうですかでもこれじゃあ、さっきのも多分当たってすら、いませんでしたね。


でも楽しいですよシルズ先生の訓練。」あまり嘘は好きじゃないので


本当のことも言っておく。でも当たった事を言いうのは何か違う気がするので


ラキスの秘密にしようと思った。



なんていい子なんだと、罪悪感に飲まれそうになりながらも


その後もっと標的に当たりやすくする方法やほかの銃の種類を教えてもらった後。



時間が来たのでラキスは昼ご飯をシルズと一緒に食べることになった。


シルズはラキスの食べ方やしぐさから(こんなにいい子が王子なんて。。


信じられないな。)シルズが昔護衛していた貴族は食べ方は汚く、


常識知らずでわがままな国民が思っているようなそんな人物だったので


少し疑っていたが、三人で話し合った結果「ラキスは特別」という意見で納得することになった。




それから3時間後城の中にある魔法関連の書物が置いてある


かなり広い部屋にラキスは向かった。ドアを開けると突然ラキスは


誰かに持ち上げられる。



「う、うわ?!」



「ラキス君~!待っていましたよさあ授業を始めましょうか!」


完全に昨日より目を♡しながら体をこすりつけてくるべランド部隊の


メンバーが見たら引くレベルでラキスにべたべただ。


数分後満足したのか、ラキスを放す。



少し苦しかったラキスは少し疲れた表情をしてから


ベランドに何をするか聞いた。



「今日は何をするんですか?」



すべすべして気持ちよかった~など余韻に浸っていたが


ラキスの質問を聞いたべランドはバックから水晶玉を一つ取り出す。



「じゃじゃん~これわねラキス君、今の自分の大体の魔力量を図り色で教えてくれる


特別な水晶なんだよ。ほら触れるだけですぐにわかるから。」



べランドはラキスのまだ小さな手を水晶に触れさせる。








すると最初透明だった水晶だが段々と黒ずんでいき爆散してしまった。













「え、えぇ?」



目の前の大事にしていた水晶の見る影もないガラスの破片をみて


ベランドは何が起きたのかわからず、とりあえず冷静に考える。



なぜ今水晶が爆散してしまったのか、そもそも爆散することが


あるのか考えられるのは普通に割れてしまった場合。そしてもう一つは


魔力が多すぎて耐えられず爆散してしまったかだが。。。


そんなことは過去一人しかおらず、それも本当だったかは定かではない


だが先ほど起こった黒くなる現象は知っている情報とうまく一致する。


それでもまだ7歳の子がそんな魔力を持っているかと


いうことになるが。そうだとしたら天才どころの話じゃない



この子に本当に魔法を教えていいか悩む。しかしラキスの不安な表情を


みてラキスがそのような子ではないことは知っているので自分の力を正しく使うように私が教えればいいんだと気づき笑顔でラキスを落ち着かせると


席につかせて早速授業を教える。



「あ、あのさっきのは何だったんですか?」



「えっと貴方の魔力量が多かったから、ちょっとね壊れちゃったのよ」


ラキスが何か自分の知らない能力に恐怖を覚えているのでは可愛、


可哀そうに見えてすかさずより不安そうな顔になっているラキスの顔を自分の胸で押さえつけて「大丈夫よ」と言い聞かせ落ち着かせる。



「え?な、なんですか?」



ラキスは本当に何が起きたのかわからず質問すると何かを悟った表情を


しているべランド先生が急に抑えてきたので困惑していると。


ここはひとまず落ち着いた方がいいなと思い冷静になると


胸をこすりつけた後満足したのか離れて眼鏡をかけ始めピシッと


ボードに杖を当てる。




ラキスは何故爆散したのか後で自分で調べておこうと考えていた。


さっき杖で当てたところがみるみる文字が浮き上がってくる。



授業はかなりわかりやすい内容になっており時々ある


べランドのなでなでタイムやほっぺスリスリタイムがなければ


最高なのだがと思いながらもラキスはその時間を耐える。



「え~ではまずは魔力の簡単な説明をしますね。まず魔力とは何か


魔力は必ず人に存在し、その量や質は個人によって違います。


魔法を起こすための元と考えるのが一番しっくりくるでしょう


更に6つの「基本属性」が存在する。火・水・木・土・光・闇これは個人によって


使いやすいものと使いにくい物があります。他にも体を守る鎧のような使い方や


武器に魔力を纏う使い方があります。ちなみに帝国警察はほぼ全員光属性のの魔法を鍛えているわ。光の最も優れたところはほぼ全部の属性に効くというところよ。


そして基本属性以外の属性を「特別属性」という属性の種類。


これはごく一部の才能ある者だけが持っている属性で例えば能力持ちのかなりレアな


能力じゃないともっていないわね。」



「例えばどんな能力が存在するんですか?」



眼鏡をクイッと上げ「いい質問よラキス君」と待っていたわという顔を向けてくる。



「現在確認できている属性は3種類氷属性と空間属性そして電気属性


そのうち電気と氷は何というか属性ではなく能力によったものね。


氷属性が使えるのはある有名な貴族の家の血筋だけが使える属性なんだけど


それが恐ろしく強大な力でほかの属性よりかなり上位でまず会ったらすぐに逃げるべきでしょうね。電気属性が使えるのは今帝国警察が手配中の能力犯罪者


が持つ能力よ。3年前から姿を現してから未だに捕まっていない大犯罪者の一人ね


最後に空間能力だけど。。。」



少し表情が曇ったようにラキスには見えたが、笑顔でラキスの方を向くと


咳ばらいをひとつしてから続ける。



「これはある実験の失敗作から生まれた属性なんだけど。。。まああまりこの属性は


知らなくていいわね。」なにかあったのだろう目が少し暗く遠い方を見つめている


明らかに避けた感じになっているのでベランドは感のいいラキスをわき見に見る。


ラキスも少し気になるが別に先生が教えなくていいといったものを聞くのも


あまりよくないのであまり気にしていないといった表情を向ける。



それに安心したのか、またラキスを撫でたりし始めながら続ける。



「8級から1級まであり8級から6級が普通の人間が一般に覚えられる階級。


5級は才能があり努力した天才だけがたどり着ける人間の限界。4級は一つの国に一人か二人存在し確実に「王国特別魔法士」という称号を国からもらっており様々な許可が得られる。3級は世界に5人しか存在しないどこの国も欲しがっている人材だが後に5人の内二人は魔法士協会のトップだ。2級を使える人物は一人いるが


現在は行方不明。。1級は本当に存在するかどうかすらよくわかっていないわ


そしてちなみにベランド先生は3級よ!!」



大の大人が7歳の子供の褒めてと目で訴えてくるのはどうなんだろうかとラキスは


思ったが、褒めてあげることにした。



そんなこんなで時間は飛び、訓練から得た知識や能力を確実にラキスは


吸収していった、2年が過ぎると武器の扱いは達人レベルにまで達し


魔法は4階級の魔法まで扱えるようになっていた。9歳で4級まで行ったのは


ラキス一人だけだ。銃に関しては三人は仕事があるのでいつも付き添っていたわけでは無いのだがラキスは自分で本を読んだり体を鍛えている姿に感心したシルズは


様々な貴重な銃を借りてきたリ時には買ってあげたり品がら多くの銃を


扱えるようになっていた。本気で戦ったら実戦経験がないにしても勝敗がどっちに


あがるかわからないほどラキスは強くなっていた。流石の三人も化け物を育ててあげてしまったのではともったが初めて会った時から変わらずこの子は正しく生きるだろう信じていた。だがラキスは自分が強くなったとか、魔法の知識を得たとか正直どうでもよかたった。




いやどうでもいいと思うほどラキスは知識をつけていき


世界の事を知ったり、ゼぺルやシルズ、べランドと関わってきた事で


一つの何か理解できないもやっとした感覚が強くなっていった。




                  起

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