第2話 〜ハプニング〜

────昨年の4月────

私は入学式を終え、いわゆる「華のJK」になった。

春から東京に越してきた私には全部が真新しく感じられて、すごく、世界が輝いていたんだ。


浮かれすぎた。いや、油断したと言うべきか。

角から出てきた自転車に思いっきりはねられた。足を怪我し、全治1週間。やらかした…

あ、でも、車じゃなくてよかった……………


次に私が学校に行った時にはグループができ、私の入る隙はなかった。中学の時はちゃんと友達がいて、楽しく学校生活を送っていた私からすれば、いや、私からしなくても、今の状態は「どん底」。最悪だ。


隣の席の人に一目惚れするとか、道に迷ってたら優しくてカッコイイ先輩とかが助けてくれるとかいう、そんなキラキラしたハプニングじゃなく、「ぼっち確定」というハプニング。

ああ…泣きたくなってきた。

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