カインと明日夢④
「だから俺に明日香の趣味の異なる普通の友達になって欲しいと頼んだ訳か」
勇者としての能力なのか、カインは簡潔に話をする上でありがたいほどの理解力を発揮してくれた。
「ふわぁ。
まずい、明日香が目覚めそうだ。明日夢、こんな遅くに時間を取らせてしまって悪かった。良い夢を見てくれ」
「気にしないで。僕もカインと話をしたいと思っていたから。また明日香が寝た時にこっそり遊びに来てよ」
「男同士の約束だ」
「カイン」
夜にしては少し大きな声を出した僕は名前を呼ばれたことで部屋を出かけていた足を止めたカインに言った。
「おやすみ」
「おやすみ、明日夢」
姉ちゃんとはいつも言い合っている言葉なのだが、カインに対して言っている時は姉ちゃんに言っている時とは少し違う充実感のような何かが感じ取れた。
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