僕と姉ちゃんと新たな人格①
西暦2017年4月30日
「私は不滅だぁ!」
うちの姉ちゃんはイタイやつであっても決してヤバイやつではないと信じていたのだけれど、残念なことに僕の思い違いだったらしい。
「姉ちゃん、遂におかしくなった?」
「なってないよ」
どこで買って来たのか、どこで買えるのかさっぱり分からない黒地に赤く大きな魔法陣が描かれたカーペットのど真ん中で黒いマントを着用してデンジャラスなゾンビっぽい立ち姿で言われても説得力が微塵も感じられなかった。
「刮目せよ我が半身、私の最強にして天っ才的な力を」
「本当に天才な人って自分を天才だなんて言わないと思うけど」
「黙っていろ」
「あっ、はい」
姉ちゃんはマントの中から何年か前の夏休みにお小遣いを貯めて購入した丸太を業者に頼んで大量生産してもらった20センチほどの細い杖を1本取り出してイタイ言葉を言い放った。
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