第11話



トランス状態ねぇ~……。


たまに意識飛ばすのは元々得意だけど、それでイケるのか?


寝入りばなが確実だろうけど、もっとこう~いつでもスチャッとINしたいんだけど……。


もう少しいろんな手がないか考えてみよう。




てか、クロエをこっち(現実)に連れてこれたら何の問題もないわけで。


寧ろ、トランスも必要なくなるし。w





僕の結論……クロエが欲しい。





その可能性を最優先だなっ!




何て考えてるうちに、トランスした。w






■■■■■





『クロエ?』



また青い世界にやってきた僕。



……クロエが居ない。



ここに来たら居るものだと思い込んでいたけど……。



『クロエ。』


頭の中で呼んでみても反応なし。




隠れるモノがないこの空間で、一体何処に行ったんだ?



そういえば、初めて来た時も突然どこからともなく姿現したっけ。




普段クロエは何処に居て、何をしてるんだろう……。






何て考えてたら……クロエちゃん?


現れてくれたのは嬉しいけど……。


それは~……流石に気付くよ。


これはアレかな?


僕のリアクションを期待してる系かな?





……期待には答えてあげましょうか。w




僕は背後にピッタリとくっついているクロエの気配に、全く気付いてないかの如く振り向いてビックリした……フリをした。w





『うわぁ! そこに居た! ビックリするから!』



……ハイ、満面の笑みあざぁっす。w



『驚キマシタカ? プププッ。』



『心臓に悪いから止めて。』



『フフッ。 ワカリマシタ。』




嬉しそうだな。w





その可愛い笑顔が見れるなら、何度でもどうぞ。




確定。


僕はクロエに恋をした。







■■■■■






僕がいろいろ考えてるトランス方法を話してみる。


【オッドアイ】の能力を見ているクロエなら、何か手掛かりになる事を知っているんじゃないかと。



……撃沈。www



クロエ曰く、【オッドアイ】の人間でも、自らの意思でこちら側に来た例はないらしい。


潜在意識と顕在意識をいわば【自在】に使い分けるのは不可能ではないかと。




『【オッドアイ】ヲ得タ人間ガ、ドンナ能力ヲ手ニシタカハ、オ伝エデキマスガ……。』



しょんぼりなクロエ。



ん~、これまた可愛い!


僕の心をガッシリ鷲掴みですよ、クロエ。


あぁ~、抱き締めたいっ!



……。


大工がロックになってからの僕、エロ全力過ぎやしないか?


もしや【エロまっしぐら】的な能力が身に付いたとかないよね!?


いや待て!


【メチャクチャに気持ちいいズッコンズッコン出来る】能力とかならwelcome!w


んでもって、僕とズッコンしたら、腰砕けになっちゃって、もう【僕以外じゃ感じない身体にしちゃう】能力とか……。



それ能力違わね!?




頭の中で1人問答してる僕の前で、未だしょんぼりちゃんなクロエ。





『クロエ……?』



ちょっ……。


何~故~、ポロポロ涙流してんだ!?



僕がエロ妄想したせいか!?


もうしませんっ!


……いや、程々にしますっ!


少しだけは許して?



頭の中で反省っぽい事をしてる僕に、クロエが呟いた。



『私……櫂ノ役二立テテナイデス……。』




……。


はあぁ~。


もう無理だよクロエ。





僕はクロエの顎を指で優しく持ち上げて、唇を重ねた。










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