第7話


また、春が来る。咲き始める桜を見て思う。三年生。中学三年生になろうとしている私の心の傷は、まだ癒えていない。鈍い痛みを全身に感じながら、私は考えていた。私は私立の中高一貫校。高校からは単位制だから保健室登校は出来ない。それに、この学校のメンバーのまま高校に行くくらいなら死んだほうがいい。かといって、他の高校に行けるほど勉強する気にもなれないし、受け付けてもらえない。なぜ中高一貫から移って来るのか。そうゆう目で見られるのはわかってる。無理だ。中学を転校?それも無理だ。母は、ヤケになって皆んなで引っ越せばいいんじゃない?と言ったけど、妹にも迷惑をかけたくない。一生、私のせい、と、言われたくない。また失敗した時に、「転校までしたのに」なんて言われたくない。もう、何もかもできない。やりたくない。

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